インピーダンスとは何か

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インピーダンスとは何か


交流回路で電流の流れを妨げる働きをするものを、総称してインピーダンスと呼び記号に「Z」 を使い、単位にオーム[Ω]を使います。

 

交流回路における、コイルとコンデンサの働きを「リアクタンス」と呼び単位は、抵抗と同じようにオーム[Ω] を使います。

 

コイルのリアクタンスのことを誘導性リアクタンスと呼び \(X_L\) で表わします。

誘導性リアクタンス

\(X_L=jωL [Ω] \tag{3-2-5-1} \)

 

コンデンサのリアクタンスのことを容量性リアクタンスと呼び $X_C$ で表わします。

容量性リアクタンス

\(X_C=\cfrac{1}{jωC}=-j\cfrac{1}{ωC} [Ω] \tag{3-2-5-2}\)

 

>インピーダンス \(Z[Ω]\) とは、抵抗とリアクタンスを総称したもののことです。

 

インピーダンスの一般式

\(Z=R+jX [Ω] \tag{3-2-5-3}\)

 

 

RLC直列回路のインピーダンス

 

RLC直列回路のインピーダンスは、次のように書くことができます。

 

  $\dot{Z}=R+jωL+\cfrac{1}{jωC}$
  $=R+jωL-j\cfrac{1}{ωC}$

$\dot{Z}=R+j\left(ωL-\cfrac{1}{ωC}\right) [Ω]\tag{3-2-5-4}$

 

Zの上に「・」があるのは、ベクトルであることを表現しています。

 

もし、必要な数値がベクトル量ではなく、インピーダンスの絶対値であれば、次のように求めることができます。

$Z=|Z|=\sqrt{R^2+\left(ωL-\cfrac{1}{ωC}\right)^2} [Ω]\tag{3-2-5-5}$

 

 

インピーダンスの複素数表示

 

インピーダンス $Z$ は、一般に複素数で表され、実数部は抵抗$R$ 、虚数部をリアクタンス$X$ とします。

 

リアクタンス $X$ は、誘導性リアクタンス $X_L$  と容量性リアクタンス $X_C$ から構成されます。

 

 

リアクタンスは擬似的な抵抗であり、電力を消費しないという特徴があります。

 

インピーダンスの交流回路における電圧と電流の位相の関係

 

インピーダンスの中のリアクタンスの成分は、交流回路で電圧と電流の「位相を変化させる」という特徴をもっています。

 

このことは、電力の力率に関係したり、共振回路の同調と関係しています。

 

交流回路で各素子が与える影響は次のようになります。

素子

記号

電圧

位相のズレ

抵抗

$R$

$V=RI$

位相のズレは無い

コイル

$Z_L$

$V=Z_LI=jωLI$

電圧が電流より$\cfrac{π}{2}$(90°)進む

コンデンサ

$Z_C$

$V=ZcI=\cfrac{1}{jωC}I$

電圧が電流より$\cfrac{π}{2}$(90°)遅れる

 

合成インピーダンスの求め方

 

交流回路におけるインピーダンスを求めるのは、直流回路のように単純ではありません。

 

リアクタンスの働きによって、位相が変化するのでベクトル的に加算しなければなりません。

 

抵抗とインダクタンスの直列回路

抵抗R[Ω]、インダクタンスがX[Ω] の直列回路においてインピーダンスをZ とすると次のようになります。
$Z=R+jωL=R+jX$

 

$|X|=\sqrt{R^2+X^2}$

 

 

実際の数値で計算してみると、分かり易くなります

図1の抵抗が6[Ω]、誘導性リアクタンスが8[Ω]の直列回路のインピーダンスを求める。

$Z=R+jX=6+j8$

 

$|Z|=\sqrt{R^2+X^2}=\sqrt{6^2+8^2}=10{Ω}$

 

インピーダンスZは 6+j8 [Ω]

 

インピーダンスの絶対値は 10 [Ω]になります。

 

ベクトルで表す

図2はインピーダンスをベクトルで表示したものです。
縦軸は虚数軸になります。

 

抵抗と容量性リアクタンスの直列回路

図3の抵抗が6[Ω]、容量性リアクタンスが8[Ω]の直列回路のインピーダンスを求めよ。

$Z=R-jX=6-j8$

 

$|Z|=\sqrt{R^2+X^2}=\sqrt{6^2+8^2}=10{Ω}$

 

インピーダンスZは 6-j8 [Ω]

 

インピーダンスの絶対値は 10 [Ω]になります。

 

ベクトルで表す

図4はインピーダンスをベクトルで表示したものです。
縦軸は虚数軸になります。

 

抵抗と容量性リアクタンスの並列回路

図1のような抵抗とコンデンサの並列回路がある時の回路の計算をしてみましょう。

図1で$I_R=\cfrac{V}{R}$、$I_C=\cfrac{V}{Z_C}=\cfrac{V}{\cfrac{1}{jωC}}=jωCV$になります。

 

複素数の計算方法で説明したように $a+jb$の絶対値をA、角度を$\phi$とすると
$A=\sqrt{a^2+b^2}、\phi=tan^{-1}\cfrac{b}{a}$

 

$I=V×\sqrt{\left(\cfrac{1}{R}\right)^2+(ωC)^2}$

 

$\phi=tan^{-1}\cfrac{ωC}{\cfrac{1}{R}}=tan^{-1}(ωCR)$

 

 

(c)合成電流のように、Iはベクトルの合成になります。

 

 

計算例

 

●例題 
図5の抵抗が6[Ω]、インダクタンスが25.5[mH]の直列回路に、正弦波交流電圧100[V]を加えた時、電流 10[A]が流れた。

 

この回路のインピーダンスと電源周波数を求めよ。

 

インピーダンスの絶対値は
$|Z|=\cfrac{E}{I}=10{Ω}$

 

誘導リアクタンスをXとすれば
$|Z|=\sqrt{R^2+X^2}=\sqrt{36+X^2}=10[Ω]$

 

$X=8[Ω]$

 

$f=\cfrac{X}{2πL}=50[Hz]$

 

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