コンダクタンスは抵抗の逆数です。
ここでは、コンダクタンスについて説明します。
コンダクタンスとは
コンダクタンスとは
- 直流回路では、抵抗の逆数をいいます。
- 交流回路では、アドミタンスの実数部をいいます。
■ 直流回路のコンダクタンス
コンダクタンスは抵抗 \(R\) の逆数になります。
\(G\) で表し、単位にジーメンス [S] を使います。
\(G=\cfrac{1}{R}\) [S]
コンダクタンスは、抵抗の並列接続のときに使うと便利なものです。
図のような抵抗の並列接続があるとき、合成抵抗を \(R\) とすると合成抵抗の逆数 \(\cfrac{1}{R}\) は次の式になります。
\(\cfrac{1}{R}=\cfrac{1}{R_1}+\cfrac{1}{R_2}+\cfrac{1}{R_3}\) [Ω]

これをコンダクタンスで表すと
合成コンダクタンスを \(G\)
それぞれのコンダクタンスを \(G_1、G_2、G_3\) とすると
合成コンダクタンス \(G\) は
\(G=G_1+G_2+G_3\) のように、単純な足し算で計算することができます。

■ 交流回路のコンダクタンス
交流回路のコンダクタンスは アドミタンスの 実数部 \(G\) をいいます。
アドミタンス \(Y\) は 実数部 \(G\) と 虚数部 \(B\) で
\(Y=G+jB\) [S] になります。
インピーダンスとアドミタンス
■ インピーダンス
交流回路で電流の流れを ジャマ する働きをするものを インピーダンス といいます。
インピーダンスは 交流回路の電圧と電流の比 で表し、記号に \(Z\) 単位はオーム [Ω] を使います。
インピーダンスを \(Z\) 抵抗を \(R\) リアクタンスを \(X\) とすると
\(Z=R+jX\) [Ω] で表します。
■ アドミタンス
アドミタンス は インピーダンスの逆数で 記号を \(Y\) で表し、単位にジーメンス [S] を使います。
アドミタンス \(Y\) は 実数部 \(G\) と 虚数部 \(B\) で
\(Y=G+jB\) [S] になります。
アドミタンスを \(Y\) 抵抗を \(R\) リアクタンスを \(X\) とすると
\(Y=\cfrac{1}{Z}\)\(=\cfrac{1}{R+jX}\)
\(Y=\left(\cfrac{R}{R^2+X^2}-j\cfrac{X}{R^2+X^2}\right)\) [S] で表します。
アドミタンスの実数部を コンダクタンス と呼び、虚数部を サセプタンス と呼びます。

オームの法則をコンダクタンスで表す
オームの法則をコンダクタンスを使って表してみます。
\(I=\cfrac{V}{R}=GV\) [A]
\(V=RI=\cfrac{I}{G}\) [A]
\(G=\cfrac{I}{V}\) [S] となります。
以上で「コンダクタンスについて」の説明を終わります。