インピーダンスの計算

インピーダンスは、分かったようで分からないような、少しややこしい用語です。

インピーダンスとは、 交流回路における抵抗のような働きをするもの で単位も抵抗と同じ オーム [Ω] を使います。

実際に インピーダンスの計算をしようとすると、どのように計算したらよいか戸惑います。

特に、複素数が入ってきて、記号法で計算するとなると分かりづらくなります。

ここでは、インピーダンスの計算について練習問題をやってみたいと思います。

■ RLC直列回路のまとめ

■ RLC並列回路のまとめ

練習問題

■ 問題1
抵抗とコイルの合成インピーダンスを求めよ。

解答例
この問題は、数値が入っていますので、インピーダンスの大きさを求めれば良いので

\(Z=\sqrt{R^2+X^2}\) から

\(Z=\sqrt{12^2+5^2}=13\) [Ω] になります。

■ 問題2
次の回路の抵抗とコイルにかかる電圧を求めよ。また、電圧のベクトル図を描きなさい。

解答例
この問題は、回路に流れる電流を求めれば解けます。

合成インピーダンス \(Z\) は

\(Z=\sqrt{R^2+X^2}\) から

\(Z=\sqrt{4^2+3^2}=5\) [Ω]  

回路に流れる電流 \(I\) は

\(I=\cfrac{100}{5}=20\) [A] になります。

したがって、

\(V_R=4×20=80\) [V]   

\(V_L=3×20=60\) [V]   

ベクトル図は次のようになります。

\(E=\sqrt{80^2+60^2}=100\) [V] となり、電源電圧と等しくなります。

■ 問題3
図のような回路の合成インピーダンス \(Z\) [Ω] を求めよ。

また、回路に流れる電流 \(I\) [A] を求めよ。

解答例
回路のインピーダンスを求める公式は

\(Z=\sqrt{R^2+X^2}\)\(=\sqrt{R^2+(X_L-X_C)^2}\)

\(Z=\sqrt{40^2+(80-50)^2}=50\) [Ω] になります。

また、電流 \(I\) は

\(I=\cfrac{E}{Z}=\cfrac{100}{50}=2\) [A] となります。

■ 問題4
図の回路に流れる電流 \(I\) [A] を求めよ。

解答例
並列回路の電流の大きさは

\(I=\sqrt{{I_R}^2+{I_L}^2}\) なので

\(I=\sqrt{12^2+5^2}=13\) [A] になります。

また、この問題が図のように、電源電圧と抵抗とリアクタンスの値が与えられているときに電流を求めよ。

解答例
並列回路のインピーダンスの逆数は、各インピーダンスの逆数の和になります。

\(\cfrac{1}{Z}=\cfrac{1}{10}+\cfrac{1}{j24}\)

並列回路の電流は

\(I=\cfrac{E}{Z}\) なので

\(I=120×(\cfrac{1}{10}+\cfrac{1}{j24})\)\(=12-j5\) [A] 

並列回路の電流の大きさは

\(I=\sqrt{{I_R}^2+{I_L}^2}\) なので

\(I=\sqrt{12^2+5^2}=13\) [A] になります。

■ 問題5
抵抗とコンデンサの並列回路です。回路に流れる電流 \(I\) を求めよ。

解答例
並列回路の電流の大きさは

\(I=\sqrt{{I_R}^2+{I_C}^2}\) なので

\(I=\sqrt{6^2+8^2}=10\) [A] になります。

■ 問題6
図のような回路を流れる電流 \(I\) [A] を求めよ。

解答例
抵抗を流れる電流を \(I_R\)、コイルを流れる電流を \(I_L\)、コンデンサを流れる電流を \(I_C\) とした回路図が次のようになります。

\(I_R=\cfrac{E}{R}\)\(=\cfrac{120}{20}=6\) [A]  

\(I_L=\cfrac{E}{X_L}\)\(=\cfrac{120}{10}=12\) [A] 

\(I_C=\cfrac{E}{X_C}\)\(=\cfrac{120}{30}=4\) [A] 

ベクトル図にすると、次のようになります。

回路の電流 \(I\) [A] は

\(I=\sqrt{6^2+8^2}=10\) [A] になります。

■ アドミタンスを使って求める

アドミタンス を \(Y\) [S] とすると

\(Y=Y_R+Y_L+Y_C\)\(=\cfrac{1}{20}+\cfrac{1}{j10}-\cfrac{1}{j30}\)\(=\cfrac{1}{20}-j\cfrac{2}{30}\) [S] 

回路の電流 \(I\) [A] は

\(I=YE\)\(=(\cfrac{1}{20}-j\cfrac{2}{30})×120\)\(=6-j8\) [A] なので

回路の電流 \(I\) の大きさは

\(I=\sqrt{6^2+8^2}=10\) [A] となります。

抵抗とコイルのインピーダンス計算

図のような抵抗とコイルの直列接続の、インピーダンス \(Z\) は次のようになります。

\(Z=R+jX_L\) (+jになることに注意)

\(|Z|=\sqrt{R^2+{X_L}^2}\)

ここで、\(R=4\) [Ω] \(X_L=3\) [Ω] とすると

\(Z=4+j3\)

\(|Z|=\sqrt{4^2+3^2}=\sqrt{25}=5\) [Ω] になります。

抵抗とコンデンサのインピーダンス

次に、図のような抵抗とコンデンサの直列接続の、インピーダンス \(Z\) は次のようになります。

\(Z=R-jX_C\) (-jになることに注意)

\(|Z|=\sqrt{R^2+{X_C}^2}\)

ここで、\(R=3\quad\rm[Ω]\)、\(X_C=4\) [Ω] とすると

\(Z=3-j4\)

\(|Z|=\sqrt{3^2+4^2}=\sqrt{25}=5\) [Ω] になります。

■ 補足
上記の問題にある、「抵抗とコイル」、「抵抗とコンデンサ」のインピーダンスの絶対値は、同じですがインピーダンスの位相は全く異なります。

インピーダンスの並列接続の計算

図のような、インピーダンスの並列接続の計算は、次のようになります。

\(\cfrac{1}{Z}\)\(=\cfrac{1}{Z_1}+\cfrac{1}{Z_2}\)

\(\cfrac{1}{Z}\)\(=\cfrac{1}{R_1+jX_L}+\cfrac{1}{R_2-jX_C}\)

次のような、値が入っている時は、次のようになります。

\(\cfrac{1}{Z}\)\(=\cfrac{1}{4+j3}+\cfrac{1}{3-j4}\)

逆数から、\(Z\) を求めて計算することができますが、並列回路の場合は アドミタンス として逆数のままで計算するほうが良いこともあります。

以上で「インピーダンスの計算」の説明を終わります。