フレミング左手の法則と右手の法則




この記事は次の項目について書いています。
• フレミングの左手の法則の覚え方。
• フレミングの左手の法則の力が生まれるわけ。
• フレミングの右手の法則の覚え方と使い方。

フレミングの左手の法則

フレミングの左手の法則は、電動機(モーター)の原理を知るのに役立ちます。
つまり、磁界中のコイルに電流を流すと、「どの方向に動くか」を知ることができるのです。

図のように左手の「中指」「人差し指」「親指」を互いに直角に立てます。
中指は「電流」、人差し指は「磁力」、親指は「力」の方向を示しているので、それぞれの一文字を取ると「電磁力」となります。

電気の分野では、電磁力という言葉はよく聞くので簡単に覚えられます。

次の図で、電流と磁界の方向がわかっています。
この場合、導体は「AとB」どちらに動くでしょう。

フレミングの左手の法則を当てはめてみると、簡単にわかります。
答えは、「A」の方向ですね。

いくつか練習してみましょう。
<練習>
1.図は上のものと、「電池」の向きが反対です。

電流の向きが反対ですから
答えは、「B」の方向ですね。

2.上の問題と「磁界」の向きが反対です。

磁界の向きが反対ですから
答えは、「A」の方向ですね。

3.上の問題と「電池」の向きが反対です。

電流の向きが反対ですから
答えは、「B」の方向ですね。


次の図を「基準」として、電流と磁石の向きを変えたときの、力の変化を表にしました。

変化 電流 磁界
上の図を基準とした場合  + → ー  下 → 上  左向き ←
基準に対し、電流の向きを変える  ー → +  下 → 上  → 右向き
基準に対し、磁界の向きを変える  + → ー  上 → 下  → 右向き
基準に対し、電流と磁界の向きを変える  ー → +  上 → 下  左向き ←

まとめ
基準としたフレミングの左手の法則の図に対して
1.電流あるいは磁界の片方だけを変えると、力の方向が反対になる。
2.電流、磁界の両方を変えると、力の方向は変わらない。

フレミングの左手の法則の力が生まれる訳

図3 のような磁界があるところに、導体を置きます。

この図では導体に手前から奥に向かう電流が流れていることを示しています。

導体に図4のような向きの電流を流すと図のような磁界が発生します。

これは、右ねじの法則の磁界です。

導体の上では磁石による磁界と電流による磁界が、同じ方向なので磁界が強くなる。

導体の下側では磁石による磁界と電流による磁界が打ち消しあうので磁界が弱くなる。

その結果、導体を下に押す力が働くことになります。これが力が生まれる理屈です。

フレミングの右手の法則

フレミングの右手の法則は、発電機の原理を知るのに役立ちます。
つまり、磁界中のコイルを動かすと、「コイルに起電力」が発生するのです。

図のように左手の「中指」「人差し指」「親指」を互いに直角に立てます。
中指は「電流」、人差し指は「磁力」、親指は「力」の方向を示しているので、それぞれの一文字を取ると「電磁力」となります。

これは、フレミングの左手の法則と同じです。ただ、右手を使うところが違うだけです。

次の図で、力(動きの方向)と磁界の方向がわかっています。
この場合、電流の向きは「AとB」どちらに流れるでしょう。

フレミングの右手の法則を当てはめてみると、簡単にわかります。
答えは、「A」の方向ですね。

いくつか練習してみましょう。
<練習>
1.図は初めのものと、「力」の向きが反対です。

力の向きが反対ですから
答えは、「B」の方向ですね。

2.上の問題と「磁界」の向きが反対です。

磁界の向きが反対ですから
答えは、「A」の方向ですね。

3.上の問題と「力」の向きが反対です。

力の向きが反対ですから
答えは、「B」の方向ですね。


次の図を「基準」として、電流と磁石の向きを変えたときの、力の変化を表にしました。

変化 力の向き 磁界 電流
上の図を基準とした場合  左向き ←  下 → 上  + 
基準に対し、力の向きを変える  → 右向き  下 → 上   
基準に対し、磁界の向きを変える  左向き ←  上 → 下   
基準に対し、力と磁界の向きを変える  → 右向き  上 → 下  + 

まとめ
基準としたフレミングの右手の法則の図に対して
1.力あるいは磁界の片方だけを変えると、電流の方向が反対になる。
2.力と磁界の両方の方向を変えると、電流の方向は変わらない。

参考

●フレミングの法則による電磁力の大きさ
磁界に対して垂直にある、長さ \(l\) [m] の導体が受ける電磁力 \(F\) [N] は次のようになります。

\(F=BIl\) [N]

\(B\) [T]:磁束密度
\(I\) [A]:電流の大きさ
\(l\) [m]:導体の長さとすると

●磁界中の導体に傾きがある場合
磁界中の長さ \(l\) [m] の導体が垂直に受ける磁界だけが電磁力になります。

その垂直分の大きさは \(l\sinθ\) になります。

この導体に \(I\) [A] の電流を流したときの電磁力 \(F\) は

\(F=BIl\sinθ\) [N] 

●フレミングの法則により方形コイルに働く力

図7 のような磁束密度 B [T]の磁界の中に、長さ a [m]、幅 b [m]、巻数 N 回の方形コイルを磁界と平行になるように置きます。

これに \(I\) [A]の電流を流したときにコイルにはたらく力は次のようになります。

\(F=BIaN\) [N]

また、コイルの両端にはたらく力は反対方向になりますので、この回転力つまりトルク \(T\) は次のようになります。

\(T=2(F\cfrac{b}{2})=2BIaN\cfrac{b}{2}=BIabN\) [N・m]

\(T=BIabN\) [N・m]

以上で「フレミング左手の法則と右手の法則」の説明を終わります。




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