物質をどんどん小さくしていった時に、最後にたどりつくものが素粒子です。
すべての物質は分子と原子でできています。
原子は原子核と原子核を取り巻く電子でできています。
そして、原子核は陽子や中性子でできています。
さらに陽子や中性子は3個のクォークで構成されていることが知られています。
素粒子は大きく3つに分けることができます
- 物質を作る素粒子-「フェルミ粒子」
- 力を伝える素粒子 -「ゲージ粒子」
- 質量を与える素粒子 -「ヒッグス粒子」
素粒子のフェルミ粒子はクオークとレプトンのグループに分かれる
- アップとダウン
- チャームとストレンジ
- トップとボトムがありそれぞれが対になっています。
- 電子と電子ニュートリノ
- ミューとミューニュートリノ
- タウとタウニュートリノがありそれぞれが対になっています。
電子はレプトンに分類される素粒子に入ります。
■ たとえば、ヒトを素粒子に分解してみると
•ヒト → 細胞 → 分子 → 原子 → 原子核(陽子と中性子)、電子 のようにわけられます。
原子の構造を素粒子で見る
原子は原子核と電子で構成されています。
さらに、原子核は陽子と中性子で出来ています。
陽子の数を原子番号といい、電荷をもたない原子においては、原子番号は電子の数に等しくなっています。
陽子は素粒子のフェルミ粒子のクオーク族の中の、アップクオーク2つとダウンウオーク1つで出来ています。
中性子は素粒子の、クオーク族のアップクオーク1つとダウンウオーク2つで出来ています。
原子の構造
- 陽子は +の電気をおびています。
- 電子は -の電気をおびています。
- 中性子は 電気をおびていません。
通常の状態では原子核の+の電気と電子の-の電気の量の合計は原子全体ではゼロになっていることです。
■ 電気素量=素電荷
電気素量=素電荷
- 電気量の単位となるもので、陽子あるいは陽電子1個の電荷に等しい。
- 一般に記号はeを使う。
- 電子は同じ電荷で符号がマイナスになる。
■ 素電荷の大きさeは次の数値になります
\(e=1.60217662×10~{-19}\quad\rm[C]\)
原子を素粒子の電荷量で見る
•素粒子アップクオークの持つ電荷は \(\cfrac{2}{3e}\) クーロンであり
•素粒子ダウンクオークの持つ電荷は \(-\cfrac{1}{3e}\) クーロンとされています。
■ 陽子の電荷量
素粒子アップクオーク2つと素粒子ダウンウオーク1つでできています。
電荷的には次のようになります。
陽子の電荷量\(=\cfrac{2}{3}e×2+\left(-\frac{1}{3}e \right)=e\quad\rm[C]\)
■ 中性子はクオーク族
アップクオーク1つとダウンウオーク2つでできています。
電荷的には次のようになります。
中性子の電荷量\(=\cfrac{2}{3}e+\left(-\frac{1}{3}e×2 \right)=0\quad\rm[C]\)
■ 電子の持つ電荷は \(-e\quad\rm[C]\)
従って原子を電荷量で見ると、陽子 \(+e\) 、中性子が \(0\) 、電子 \(-e\) なので合計すると電気的に0(ゼロ)になります。
原子は原子番号=陽子の数=電子の数となっています。
原子核を中心にして、内側から電子殻という電子を収容する殻があります。 電子殻にはK殻、L殻、M殻、N殻…などの名前がつけられています。 それぞれの殻には、電子の入れる許容数が決まっています。他の原子と反応しやすい電子のことを、価[…]
以上で「素粒子とは何か」の説明を終わります。