電流と電子はなぜ向きが逆なのか?

この記事で書いていること

電気に詳しい人でなければ 電流と電子の流れの向きが「逆」なこと を知らないと思います。

乾電池を例に取ると 電流 の流れる方向は 「プラス」 から 「マイナス」 に流れます。

そして、あとになって 電子 の流れは 電流 の流れと逆で 「マイナス」 から 「プラス」 の方向に流れる。と教えられます。

ここでは、電流の流れが電子の流れと逆になることの説明をします。

目次

電流と電子はなぜ向きが逆なのか?

ボルタの電池が発明された1800年頃、電気には プラスの電気 と マイナスの電気 があるということが知られていました。

電流 はプラスから、マイナスに流れると決めました。

この時は電流が実際にどういうものなのか、ということが分かっていなかったのです。

19世紀の終わり頃(1800年代の終わり頃)に 自由電子 が発見されました。
電子はマイナスの電気を持っています。

ここで問題が起こります。

  1. 電流はプラスの電気の流れと決めました。
  2. 電子はマイナスの電気の流れです。
  3. 電子の流れが電流を作ります。

すると、電流と電子の流れは逆ということになってしまいました。

電流と電子の流れ

図のように電池に導線で豆電球をつなぐと

回路には電流が流れます。


このときの導線の内部を拡大して見ましょう。

導線の内部には自由電子があります。

電子はマイナスの電気を持っているので電圧のプラスに引かれ、マイナスには反発することになります。

そのために電子の流れは 電流の流れと逆 になります。

■ 電流を決めたあとになって電子が発見される

よくある説明ですが、電池の中を何かが流れている。

その何かを電流とした時、電流はプラスからマイナスに流れるものと決めたのです。

そして、後に電子というものが電気の流れの元であると知られました。

電流と電子の流れ

電流はプラスからマイナスに流れている。

電子はマイナスからプラスに流れている。

電流も電子もそれぞれ、一つの決め事 なのだと考えれば良いのではないでしょうか。

静電気から電気への移り変わり

★ 私達が考える電気というと、家庭のコンセントからくる電気や電池などの電気を思い浮かべると思います。

人類が雷以外で最初に見つけた電気は、静電気 でした。

静電気を発見したのは、紀元前600年(今から約2600年前)のことです。

ギリシャのタレス という人が琥珀(コハク)を布でこすると、物を引き寄せる力 が起きることを見つけました。

タレスは琥珀を布などでこすると、ホコリなどが琥珀に付くことが分かってから、色々なもので実験していたようです。

タレスは 静電気という存在 を、はっきりと証明したわけではありませんが琥珀をこすると、静電気が発生し物が引き寄せられるという原理を発見しました。

1600年になると、イギリスのウイリアム・ギルバートが古来から摩擦電気を持つ琥珀以外に、樹脂や硫黄、ガラスなどにも摩擦による静電気が起きることを確認しました。

静電気はどんなに貯えておいても、使う時には 一瞬 でなくなってしまします。

冬などによく起きる バチッ というあの現象です。

再び電気を使うには、また何らかの方法で静電気を貯えなくてはなりません。

ボルタによる電池の発明

静電気に対し、1800年頃にイタリアの物理学者であるボルタによって発明されたものが ボルタの電池 です。

ボルタの電池の電流 は、一定の 電気が持続して流れ続ける ということが最大の特徴です。

ボルタは電流の正体を見極めて、電流を発生させる装置の発明という偉大な功績により、電圧の単位として ボルト が使われています。

■ 電極の変化の違い

ボルタの電池の構造は、電極に銅板と亜鉛板を使い電解液に塩水や希硫酸を使っていました。

ボルタの電池は電気が発生すると電極に変化が起こります。

銅板は色が黒くなってきます。

そして、亜鉛板の方は電解液に溶けていってだんだんと小さくなっていきます。

電池のプラスとマイナスを誰が決めたのかは分かりません。

しかし、当時の人々がこの状況を見た時にどう考えたでしょうか?

勝手な想像かもしれませんが プラス というとイメージは明るい、正しいという感じがします。

マイナス というとその逆になります。

そんなイメージから溶け出さない銅板の方を プラス(正極) 

溶け出して小さくなって行く方を マイナス(負極) と考えていたとしても不思議ではありません。

そのように考えると電気の流れる方向「電流」が プラス(正極) から マイナス(負極) に流れると考えたのは自然のことのように思えます。

その後、ボルタの電池は 銀・塩水を湿らせた紙・亜鉛板 を何層にも重ねた構造にする事で、強力な電流を発生させる事に成功しました。

まとめ

先に電流の流れをプラスからマイナスに流れると決めました。

その後になって、マイナスの電気を持った電子が発見されました。

それで、電流と電子の流れが逆になってしまった。

電流はプラスからマイナスに流れている。

電子はマイナスからプラスに流れている。

電流も電子もそれぞれ、一つの決め事 なのだと考えれば良いのではないでしょうか。

以上で「電流と電子はなぜ向きが逆なのか?」の説明を終わります。

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