電流と電子はなぜ向きが逆なのか?




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電流と電子はなぜ向きが逆なのか?

電気に詳しい人でなければ、電流と電子の流れの向きが逆なことを知らないと思います。

乾電池を例に取ると電流の流れる方向はプラスからマイナスに流れると教えられます。

そして、あとになって電子の流れは電流の流れと逆でマイナスからプラスの方向に流れる。と教えられます。

中学生位になると理科で電流の流れる方向と電子の流れる方向が、逆になっていると習うためにこの疑問が出てくるようです。

電流と電子はなぜ向きが逆なのか?

私達が考える電気というと、家庭のコンセントからくる電気や電池などの電気を思い浮かべると思います。

静電気の発見

人類が雷以外で最初に見つけた電気は、静電気でした。

静電気を発見したのは、紀元前600年(今から約2600年前)のことです。

ギリシャのタレスという人が琥珀(コハク)を布でこすると、物を引き寄せる力が起きることを見つけました。

タレスは琥珀を布などでこすると、ホコリなどが琥珀に付くことが分かってから、色々なもので実験していたようです。

タレスは静電気という存在を、はっきりと証明したわけではありませんが琥珀をこすると、静電気が発生し物が引き寄せられるという原理を発見しました。

1600年になると、イギリスのウイリアム・ギルバートが古来から摩擦電気を持つ琥珀以外に、樹脂や硫黄、ガラスなどにも摩擦による静電気が起きることを確認しました。

英語の電気という意味の「electricity」という言葉は、1646年にトーマス・ブラウンが初めて使いました。

これはギルバートがラテン語の、「electricus」という言葉を使ったことが元になっているそうです。

ボルタによる電池の発明

静電気はどんなに貯えておいても、使う時には一瞬でなくなってしまします。

冬などによく起きる「バチッ」というあの現象です。

再び電気を使うには、また何らかの方法で静電気を貯えなくてはなりません。

これに対し、ボルタの電池の「電流」は、一定の電気が持続して流れ続けるということが最大の特徴です。

1800年頃にイタリアの物理学者であるボルタによって発明されました。

ボルタは電流の正体を見極めて、電流を発生させる装置の発明という偉大な功績により、電圧の単位に「ボルト」が使われています。

●電流の流れと電子の流れ

ボルタの電池が発明された1800年頃には電気には、プラスの電気とマイナスの電気という二つあるということは知られていました。

そして、電池の中を流れているものを電流としたのです。

この電流はプラスの電極から出て、マイナスの電極に流れるものと決めたのです。

しかし、この時は、まだ実際にどういうものが、流れているかというのは分かっていなかったのです。

●電極の変化の違い

ボルタの電池の構造は、電極に銅板と亜鉛板を使い電解液に塩水や希硫酸を使っていました。

ボルタの電池は電気が発生すると電極に変化が起こります。

銅板は色が黒くなってきます。

そして、亜鉛板の方は電解液に溶けていってだんだんと小さくなってしまいます。

電池のプラスとマイナスを誰が決めたのかは分かりません。

しかし、当時の人々がこの状況を見た時にどう考えたでしょうか?

勝手な想像かもしれませんがプラスというとイメージは明るい、正しいという感じがします。

マイナスというとその逆になります。

そんなイメージから溶け出さない銅板の方をプラス(正極)、溶け出して小さくなって行く方をマイナス(負極)、と考えていたとしても不思議ではありません。

そのように考えると電気の流れる方向「電流」が、プラス(正極)からマイナス(負極)に流れると考えたのは自然のことのように思えます。

その後、ボルタの電池は「銀・塩水を湿らせた紙・亜鉛板」を何層にも重ねた構造にする事で、強力な電流を発生させる事に成功しました。

電流を決めた後(のち)になって電子が発見される

19世紀の終わり頃(1800年代の終わり頃)に電子(自由電子)が発見されました。

その電子がマイナスの電荷(負電荷)を持っているので、電気がマイナスからプラスに流れる事が分かったのです。

図1-1で両端にプラスとマイナスの電圧をかけた場合
電子はマイナスの電荷を持っているので電圧のプラスに引かれ、マイナスには反発することになります。

そのために電子の流れは、電流の流れと逆になります。

電流の流れと電子の流れが逆な理由

よくある説明ですが、電池の中を何かが流れている。

その何かを電流とした時、電流はプラスからマイナスに流れるものと決めたのです。

そして、後に電子というものが電気の流れの元であると知られました。

★電流はプラスからマイナスに流れている。

★電子はマイナスからプラスに流れている。

電流も電子もそれぞれ、一つの決め事なのだと考えれば良いのではないでしょうか。

以上で「電流と電子はなぜ向きが逆なのか?」の説明を終わります。




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