交流回路の計算をする時は、いくつかの決まりがあります。
その決まりに従って計算する方が、全体の計算が簡単になる場合があります。
●求めるものが電圧の時
\(V=ZI\) [V] なので、合成インピーダンスを求める。
●求めるものが電流の時
\(I=YI\) [A] なので、合成アドミタンスを求める。
●インピーダンスが並列接続になっている時
合成アドミタンスを求めるほうが、計算がやりやすくなる場合が多い。
インピーダンスとアドミタンスの関係
インピーダンスとアドミタンスの関係は、次のようになります。
\(Z=\cfrac{1}{Y}\) [Ω]
\(Y=\cfrac{1}{Z}\) [Ω]
表のようにインピーダンスとアドミタンスは、逆数の関係にあります。
交流回路の特徴
図の直列負荷回路では、インピーダンスの足し算で計算できるので、合成インピーダンスを求める方がやりやすくなります。
\(V=ZI=(Z_1+Z_2+Z_3)I\) [V] で合成インピーダンスから求める方が簡単になることがあります。

図の並列負荷回路では、アドミタンスにして計算すると足し算にすることができます。
\(I=YV=(Y_1+Y_2+Y_3)V\) [A] で合成アドミタンスを求める方が、計算をやり易くなることがあります。

以上で「交流回路の約束事」の説明を終わります。