正弦波交流の実効値とは

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正弦波交流の実効値とは

電気に直流と交流があることは、誰でも知っていることでしょう。

直流は乾電池などで馴染みがあるので、その名の通り電圧が一定です。

しかし、交流の場合は「瞬時値と最大値」の項目で説明したように、時間とともに電圧の大きさと向きが変化します。

では、交流を表すのはどうしたら良いかということになります。

ここで、考えられたのが「実効値」というものです。

正弦波交流の実効値の考え方

図のように、同じ大きさの抵抗に直流電流と、交流電流を流したとします。

このときの電力量(仕事量)が同じになった場合、このときの交流の大きさを直流の値で表わし、この値のことを「交流の実効値」といいます。

交流電圧 $e$ を 直流電圧の大きさ $E$ で表わし

交流電流 $i$ を 直流電流の大きさ $I$ で表わします。

実効値と最大値と平均値の関係

$$実効値=\cfrac{最大値}{\sqrt{2}}≒0.707×最大値$$

$$E=\cfrac{E_m}{\sqrt{2}} [V] \tag{3-1-9-1}$$

$$I=\cfrac{I_m}{\sqrt{2}}[A]$$

$$最大値=\sqrt{2}×実効値$$

$$E_m=\sqrt{2}E[V] \tag{3-1-9-2}$$

$$I_m=\sqrt{2}I[A]$$

$$平均値=\cfrac{2}{π}×最大値≒0.637×最大値$$

$$E_{av}=\cfrac{2}{π}×E_m [V] \tag{3-1-9-3}$$

$$I_{av}=\cfrac{2}{π}×I_m [A]$$

電流の実効値と瞬時値の関係

$$I=\sqrt{i^2の平均} [A] \tag{3-1-9-4}$$

交流の実効値を求める

●正弦波交流電流 $i$ と同じ効力の直流電流 $I$ を求める。

下図の直流電源による電力を $P_D$ とすると、次のようになります。

$P_D=I^2R [W]\tag{1}$

また、交流電源による電力を $P_A$ とすると、次のようになります。

$P_A=i^2R [W] \tag{2}$

正弦波交流の電流は $i=I_m\sinωt[A]$ なので、時間の経過とともに大きさと流れる向きが変わります。

交流の場合は1周期が、繰り返されているわけですから、交流電源による電力 $P_A$ を次のように表わします。

$P_A=(i^2 の1周期の平均値)×R [W] \tag{3}$

そして、 $P_D=P_A$ と仮定したのですから、式(1)と式(3)から

$I^2R=(i^2 の1周期の平均値)×R$ から

$I^2=(i^2 の1周期の平均値)$

$I=\sqrt{(i^2の1周期の平均値)}$

● $i=I_m\sinωt [A]$ の2乗の波形は周期的に変化し、負の電流の値も2乗されるので、すべてプラス(+)になります。

正弦波交流電流の実効値を求める

ここで、交流電流 $i$ の実効値の値を求めてみます。まず、 $i^2$ を求めると

$i^2=(I_m\sinωt)^2=I_m^2\sin^2ωt\tag{4}$

三角関数の2倍角の公式から $\cos2α=1-2\sin^2α$

$\sin^2ωt=\cfrac{1-\cos2ωt}{2}\tag{5}$

式(3)に式(4)を代入すると

$i^2=I_m^2×\cfrac{1-\cos2ωt}{2}=\cfrac{I_m^2}{2}-\cfrac{I_m^2}{2}\cos2ωt\tag{6}$

cos2ωtの波形

● $\cos2ω$ の波形は1周期を平均すると、正の波形と負の波形の面積が等しいので、0(ゼロ)です。

$-\cfrac{I_m^2}{2}\cos2ωt=0$ となるので

式(6)は

$i^2=\cfrac{I_m^2}{2}-\cfrac{I_m^2}{2}\cos2ωt=\cfrac{I_m^2}{2}$

従って、 実効値は次のようになります。

$I=\sqrt{\cfrac{I_m^2}{2}}=\cfrac{I_m}{\sqrt2}[A]\tag{7}$

実効値は最大値の \(1/\sqrt2\) になる。

以上で「正弦波交流の実効値とは」の説明を終わります。

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