正弦波交流は発電機などで、コイルを回転させることにより発生させています。
電気回路では、コイルの回転角 \(θ\) の大きさを表すのに、度数法ではなく弧度法のラジアン [rad]
を使います。
弧度法の1ラジアンは、図のように、半径と円弧の長さが等しいときの中心角の大きさをいいます。
角速度とは
図において、1秒間に A点から B点に移動したときに進む角度の大きさをいいます。
角速度は \(ω\) (オメガ)で表し、単位に [rad/s] (ラジアン毎秒)を使います。

角速度は周波数に比例する
●角速度と回転角の関係
図を単位円とすると、\(t\) 秒間に A点から B点まで移動したときの、回転角を \(θ\) [rad]とします。
このときの、角速度 \(ω\) [rad/s] は
\(ω=\cfrac{θ}{t}\) [rad/s] になります。
上の式を変形すると
\(θ=ωt\) [rad] となります。

周期 \(T\) [s] は1回転する時間のことをいいます。
回転角 \(θ\) は、1回転で \(2π\) [rad](360°)ですから
角速度 \(ω\) は、次のようになります。
\(ω=\cfrac{θ}{t}=\cfrac{2π}{T}\) [rad/s]
また、周波数と周期の間には、次の関係があります。
\(f=\cfrac{1}{T}\)
この式を、\(ω\) の式に代入すると
\(ω=\cfrac{2π}{T}=2π・\cfrac{1}{T}=2πf\) [rad/s] になります。
この式から、角速度 \(ω\) は周波数 \(f\) に比例することがわかります。
交流起電力の表し方
\(\large e=E_m\sinθ\)
\(\large e=E_m\sinωt\)
\(\large e=E_m\sin2πft\)
以上で「角速度と角周波数とは何か」の説明を終わります。