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感電する仕組みについて

「人が感電するのはどんな時か」を知っていますか?

コンセントに金属を差し込んだり、電気コードの電線に触れてた時でも、電気が通る状態 にならなければ感電することはありません。

例えば、なぜ電線に止まっている鳥は、感電しないのか?
その理由は簡単です。

電線の鳥が感電しないのは、電気が流れる状態になっていない からです。

電気回路は、とても正直なものです。回路のスイッチが切れていれば、電気は流れません。

この記事では、感電する仕組みや人が感電した時に、どの位の電気が流れると危険なのかを紹介します。

目次

感電する仕組みとは

最も身近にある、電気のコンセントを考えてみます。

家庭のコンセントは、図のような形をしています。

プラグの差込口は、ホット(電圧が掛かっている)とコールド(電圧が掛かっていないがあります。)

感電する時

感電する時は、どんな時か?

次の図のように、「電気の通り道ができた時」に、感電します。

  • コンセントのホット側に触れると、体を伝わってアースに電気が流れ感電します。
  • コンセントのホット側とコールド側を、直接触れなくても感電します。
  • 電気の流れ
    コンセントの電圧側⇒人体⇒アース⇒コンセントのコールド側 のように電気が流れます。

感電は、電線に直接触れなくても起こります。

電気製品が漏電している時は、「電気の通り道ができる」ので感電します。

例えば、洗濯機が漏電している場合
コンセントの電圧側⇒洗濯機⇒人体⇒アース という、電気の通り道ができるので感電します。

感電しない時

感電いない時は、どんな時か?

次の図のように、「電気の通り道ができない時」は、感電しません。

  • コンセントのホット側に触れていても、絶縁物で電気の回路が切れている。
  • 電気の回路としては、スイッチが切れた状態なので電気が流れない。
  • 電気の流れ
    コンセントの電圧側⇒人体⇒絶縁物 で電気の流れが止まり電気が流れない。

電気製品にアースが設置されている時は感電を防げる

老朽化した電気製品が漏電している時、アースが設置されていれば漏電した電気が大地に流れるので感電を防ぐことができます。

アースが設置されていると、漏電が起こった時に 漏電ブレーカー が漏電電流を検知して電気回路を遮断してくれます。

コンセントについて

コンセントには、プラグを差し込むための細長い穴が2つあります。

コンセントにはホット(電圧側)とコールド(接地側)があります。

ホット側はコールド側に対して、100ボルトの電圧 がかかっています。

コールド側は大地に接地してあるので、電圧がゼロ です。

規定通り接続されていれば、コールド側に触れても感電しません。

■ コンセントの電気でも十分に危険

家庭のコンセントには、100ボルトの電気が来ています。

たとえ、100ボルトでも、条件によっては感電して大きな怪我をする場合もあります。

テスターでホット側を知る方法

デジタルテスターを使うと、NCVレンジでホット側を知ることができます。

デジタルテスターには、NCV(Live)レンジがあります。

NCV(Live)レンジを使うと、ビニール電線のままでホット側を測定することができます。

手順

NCVレンジに合わせます。

コードをテスターの測定位置にセットします。

■ ホット側の時

コードがホット側の時は、ランプが光り音も出ます。

■ コールド側の時

コードがコールド側の時は、テスターの表示に変化はありません。

コンセントに来ている電気

各家庭のコンセントには、どうやって電気が来ているのでしょうか。

電柱に来ている電気の電圧は、6600ボルトあります。

6600ボルトの電圧を電柱にある変圧器で、家庭や事務所で使用する電圧(100ボルトや200ボルト)に変圧します。

各家庭や事業所に分岐されて、電気の使用量を計測する電力メーターを通して

配電盤から屋内に配線されて各部屋のコンセントにつながれます。

人体の抵抗値

人間にどの位の電気が、流れると危険なのかを紹介します。

人体の抵抗値は、その人のいる状況によって大きく変わります。

乾燥している場合水に濡れている場合 などで全く違ってきます。

人体内部の抵抗はほぼ 500オーム と言われます。

電流の求め方

もし 100ボルト の電源に人が触れた時

電線⇒人体⇒大地の抵抗 が 2000オーム とすると

オームの法則から

電流=電圧÷抵抗 なので

流れる電流\(=\cfrac{100}{2000}=0.05\) アンペア

1000倍すると、ミリアンペアになるので

\(0.05\) アンペア=\(50\) ミリアンペア になります。

感電による人体の反応

次の表に、電流と人体の反応をまとめました。

もし、50mAが流れるような時は大変なことになります。

電線の鳥はなぜ感電しない

街で見る電柱の電線には、6600ボルトの高圧の電気が流れています。

この高圧線に止まっている鳥が、感電しないのはどうしてでしょうか?

鳥が止まっている電線には

高圧の電気が流れていますから、感電しそうな物ですが鳥は感電していません。

鳥が感電しないのは2つの理由

  • 電気は 流れやすい道を通る
  • 鳥が電線を 跨いでいない

■ 電気は流れやすい道を通る

電気には、流れやすい道を通る という性質があります。

鳥の抵抗と高圧線では、鳥の抵抗が大きいので、電気は電線を流れます。

そのため、鳥の体には電気が流れないので、感電しないのです。

■ 鳥が電線を跨いでいない

もしも、鳥が何らかの方法で図のように、高圧線と接地側の電線をマタイだとしたら感電します。

■ カミナリ除けの架空地線

ところで電線の一番上に1本だけあるのは

カミナリ除けのためにある、架空地線と言うものです。

この架空地線の目的は、落雷の衝撃から送電線や配電線を保護する事が目的です。

架空地線に落雷があった場合

カミナリ電流は架空地線を伝わって鉄塔などを経由して地面に流れます。

感電防止コンセントカバー

以上で「感電する仕組みについて」の説明を終わります。

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