電気の種類は、直流と交流の2種類があります。電池などに代表される電気が、直流(ちょくりゅう)で、家庭のコンセントに来ている電気が、交流(こうりゅう)です。
同じ電気でも、直流と交流は全く違います。ここでは、電気の直流と交流の違いをわかりやすく説明します。
直流をわかりやすく説明
直流は電圧の大きさが一定で、時間が経っても電圧が変化しない電気のこと。
直流は電圧が一定で時間が経っても変化しない、と言われてもどういう事と思いますよね。乾電池や自動車のバッテリーなどが、直流の電源になります。
直流でも1.5V(ボルト)の電池を、2個直列にすれば「3V」になりますし、自動車のバッテリーは12「V」です。その意味では、直流も電圧が変わります。
電圧が一定で変わらないという事の意味は、直流を電気回路につないだ時、その時の電圧は時間が経っても変わらないという意味になります。
交流をわかりやすく説明
交流は時間の経過と共に、電圧の大きさと極性が変化する電気のこと。
コンセントに来ている電気を調べると、図のように電圧の大きさと極性が変化しています。
コンセントの電気は周波数があり、図のような波形を50ヘルツの周波数の場合、「1秒間に50回」繰り返しています。大きさが常に変化しているわけです。
電流も電圧と同じように、大きさと流れる向きが変わります。
交流の周期と周波数
1つの波形のことを周期と呼び、1秒間に繰り返す周期のことを周波数と呼びます。家庭のコンセントに来ている交流の電気は、関東では1秒間に50回繰り返しています。関西では60回になっています。
このように50回とか60回繰り返すことを周波数と呼び、ヘルツという単位を使います。ですから関東の周波数は50ヘルツ、関西の周波数は60ヘルツといいます。
直流と交流の記号
直流は、プラスとマイナスの極性が変わりません。
直流の記号は、2本線の長い方をプラス、短い方がマイナスです。書き方は縦に書いても、横に書いても構いません。
電池の上下の線は、回路に接続する配線のイメージです。
交流は、プラスとマイナスの極性が時間と共に変わります。
直流と交流のメリットとデメリット
直流のメリットとデメリット
交流のメリットとデメリット
まとめ
直流は電圧の大きさが一定で、時間が経っても電圧が変化しない電気のこと。
電圧の大きさが変わらず、極性も変わらない電気のこと。
交流は時間の経過と共に、電圧の大きさと極性が変化する電気のこと。
電圧の大きさも極性も、常に変わっている電気のこと。
直流100Vと交流100Vの違い
直流100Vと交流100Vを比べてみると、直流は電圧が100Vで一定ですからわかりやすい。
交流は極性が変わる
交流の場合は、時間と共に大きさと極性(向き)が変わります。
★ 100V交流の電圧の最大値は100Vより大きい
交流100Vの波形を見ると 最大値 は約141Vあります。
これは、実効値100Vのルート2倍になります。
交流100Vの意味
交流100Vとは、どのように決められているのでしょうか?
交流100Vは図のように
直流100Vの電源に電熱器をつないだときに発生する熱量 と
交流の電源に電熱器をつないだときに発生する熱量が同じ時
の交流の値を交流100Vとしています。
コンセントに来ている電圧は100Vですが、一般的に電圧は 実効値 で表示します。
直流は極性が変わらない
★ 直流電源のプラスとマイナスの極性は、時間が過ぎても変わるこがなく同じ極性を示します。
そのため使用する時に、極性を正しい向きで取り付けないとうまく動作しません。懐中電灯やリモコンなど、乾電池を使うものはすべて電池の向きを正しく入れる必要があります。
以上で「直流と交流の違いをわかりやすく説明!」を終わります。