電気の種類は、直流と交流の2種類の電気があります。
電池などに代表される電気が、「直流(ちょくりゅう)」
家庭のコンセントに来ている電気が、「交流(こうりゅう)」です。
同じ電気でも、この2つの電気は根本的に電気の種類が違います。
ここでは、電気の「直流と交流の違い」を、わかりやすく説明します。
直流と交流の違いについて
直流は電圧が、一定で変化しないのが特徴。
交流は電圧が、時間と供に変化するのが特徴です。
直流と交流の違い
- 直流
-
- 電圧の大きさと向きが、変わらない
- 極性がある
- 交流
-
- 電圧の大きさと向きが、常に変化する
- 極性が無い
直流のメリットとデメリット
交流のメリットとデメリット
直流と交流の記号
直流の記号
直流の記号は、2本線の長い方を プラス 短い方を マイナス といいます。
書き方は縦に書いても、横に書いても構いません。
電池の上下の線は、回路に接続する電線をイメージすると良いでしょう。
交流の記号
直流の特徴
直流は、乾電池や自動車のバッテリーなどに代表される電気です。
- 直流の特徴
-
図のように、直流12Vのバッテリーに、12Ωの抵抗をつないだ回路があります。
回路には、1Aの電流が流れます。
直流回路では、電源の12Vの電圧と回路に流れる電流1Aの、大きさは変わりません。
また、プラスとマイナスの極性も変わりません。
- 抵抗の大きさが変わる時
-
電流の大きさは、抵抗の大きさにより変わります。
図のように、12Vのバッテリーに、24Ωの抵抗をつなぐと電流の大きさが変わります。
抵抗が24Ωになると、電流の大きさは0.5Aになります。
抵抗の大きさが変わったので、電流の大きさが0.5Aになりました。
直流回路では、電源の12Vの電圧と回路に流れる電流0.5Aの、大きさは変わりません。
また、プラスとマイナスの極性も変わりません。
電圧と電流については、「電圧と電流の違いは何?」の記事が参考になります。
交流の特徴
家庭のコンセントに来ている電気は、交流 といわれるものです。
- 交流の特徴
-
図のように、交流100Vの電源に、100Ωの抵抗をつないだ回路があります。
交流回路では、電圧や電流の大きさと向きが、周期的に変わります。
また、プラスとマイナスの極性も周期的に変わります。
回路には、1Aの電流が流れます。
- 抵抗の大きさが変わる時
-
電流の大きさは、抵抗の大きさにより変わります。
図のように、100Vの交流電源に、200Ωの抵抗をつなぐと電流の大きさが変わります。
交流回路では、電圧や電流の大きさと向きが、周期的に変わります。
また、プラスとマイナスの極性も周期的に変わります。
抵抗が200Ωになると、電流の大きさは0.5Aになります。
交流の周期と周波数
1つの波形のことを周期と呼び、1秒間に繰り返す周期のことを周波数と呼びます。
家庭のコンセントに来ている交流の電気は、関東では1秒間に50回繰り返しています。
関西では60回になっています。
このように50回とか60回繰り返すことを周波数と呼び、ヘルツという単位を使います。
ですから関東の周波数は50ヘルツ、関西の周波数は60ヘルツといいます。
直流100Vと交流100Vの違い
直流100Vと交流100Vを比べてみると、直流は電圧が100Vで一定ですからわかりやすい。
交流は極性が変わる
交流の場合は、時間と共に大きさと極性(向き)が変わります。
★ 100V交流の電圧の最大値は100Vより大きい
交流100Vの波形を見ると 最大値 は約141Vあります。
これは、実効値100Vのルート2倍になります。
交流100Vの意味
交流100Vとは、どのように決められているのでしょうか?
交流100Vは図のように
直流100Vの電源に電熱器をつないだときに発生する熱量 と
交流の電源に電熱器をつないだときに発生する熱量が同じ時
の交流の値を交流100Vとしています。
コンセントに来ている電圧は100Vですが、一般的に電圧は 実効値 で表示します。
直流は極性が変わらない
★ 直流電源の プラス と マイナス の極性は、時間が過ぎても変わるこがなく同じ極性を示します。
そのため使用する時に、極性を正しい向きで取り付けないとうまく動作しません。
懐中電灯やリモコンなど、乾電池を使うものはすべて電池の向きを正しく入れる必要があります。
以上で「直流と交流は何が違う?」の説明を終わります。