電力の三角形 皮相電力・有効電力・無効電力を覚えよう!

交流回路の電力には、皮相電力・有効電力・無効電力の3つがあります。

皮相電力・有効電力・無効電力と力率の関係は、図のように電力の三角形で表すことができます。

電力の三角形を覚えていれば、皮相電力・有効電力・無効電力の公式は図から導き出すことができます。

抵抗とコイルの「直列回路」の皮相電力・有効電力・無効電力と力率の関係

  

ベクトル図を描いてみます。

電流を基準に描きます。

抵抗に掛かる電圧 \(V_R\) は電流と同相になります。

コイルに掛かる電圧 \(V_X\) は電流より \(\cfrac{π}{2}\) 進みます。

\(V_R\) と \(V_X\) をベクトル合成したものが \(V\) になります。

\(V\) と \(I\) の角度を \(θ\) とすると、次のような図になります。

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抵抗は直流回路でも交流回路でも 電圧と電流の 位相 は同相になり位相がずれることはありません。 しかし、コイルとコンデンサの場合は交流回路では、電圧と電流の間に 位相差 がでてきます。 電圧と電流に位相差があるとき、電圧を基準に[…]

皮相電力・有効電力・無効電力を考えてみよう

■ 皮相電力

電源で発生する電力は、電源電圧 \(V\) で 電流 \(I\) を流しています。

このときの電力を、皮相電力といいます。

皮相電力 \(S=VI\quad\rm[VA]\)(ボルトアンペア)

■ 有効電力

抵抗で消費する電力は 有効電力 で \(V_R\) と \(I\) をかけたものになります。

図のように、\(V_R=V\cosθ\) になりますので

有効電力 \(P=VI\cosθ\quad\rm[W]\)(ワット)

■ 無効電力

コイルで消費する電力は 無効電力 で \(V_X\) と \(I\) をかけたものになります。

図のように、\(V_X=V\sinθ\) になりますので

無効電力 \(P=VI\sinθ\quad\rm[var]\)(バール)

力率について

皮相電力・有効電力・無効電力の関係をベクトル図で表すと次のようになります。

■ 電力から力率を求めると、次のようになります。

\(\cfrac{有効電力P}{皮相電力S}=\cosθ\) を 力率 といいます。

■ インピーダンスから力率を求める。

回路のインピーダンスを \(Z\) とすると

\(\cosθ=\cfrac{V_R}{V}=\cfrac{RI}{ZI}=\cfrac{R}{Z}\) 

力率 \(\cosθ=\cfrac{R}{Z}\) になります。

力率 \(\cosθ=\cfrac{R}{Z}\) は

抵抗とコイルが直列接続のときの式になります。

並列接続のときは

力率 \(\cosθ=\cfrac{Z}{R}\) になります。

■ 力率の遅れと進み

力率の位相については、電圧に対する電流の位相がどうなっているかを見ます。

上図では、電源電圧に対して電流が遅れているので、遅れ力率 になります。

抵抗とコンデンサの「直列回路」の皮相電力・有効電力・無効電力と力率の関係

 

ベクトル図を描いて見ます。

電流を基準に描きます。

抵抗に掛かる電圧 \(V_R\) は電流と同相になります。

コンデンサに掛かる電圧 \(V_X\) は電流より \(\cfrac{π}{2}\) 遅れます。

\(V_R\) と \(V_X\) をベクトル合成したものが \(V\) になります。

\(V\) と \(I\) の角度を \(θ\) とすると、次のような図になります。

皮相電力・有効電力・無効電力を考えてみよう

■ 皮相電力

電源で発生する電力は、電源電圧 \(V\) で 電流 \(I\) を流しています。

このときの電力を、皮相電力といいます。

皮相電力 \(S=VI\quad\rm[VA]\)(ボルトアンペア)

■ 有効電力

抵抗で消費する電力は 有効電力 で \(V_R\) と \(I\) をかけたものになります。

図のように、\(V_R=V\cosθ\) になりますので

有効電力 \(P=VI\cosθ\quad\rm[W]\)(ワット)

■ 無効電力

コイルで消費する電力は 無効電力 で \(V_X\) と \(I\) をかけたものになります。

図のように、\(V_X=V\sinθ\) になりますので

無効電力 \(P=VI\sinθ\quad\rm[var]\)(バール)

力率について

皮相電力・有効電力・無効電力の関係をベクトル図で表すと次のようになります。

三角形の向きは、コイルの時と反対ですが式は同じになります。

■ 電力から力率を求めると、次のようになります。

\(\cfrac{有効電力P}{皮相電力S}=\cosθ\) を 力率 といいます。

■ インピーダンスから力率を求める。

回路のインピーダンスを \(Z\) とすると

\(\cosθ=\cfrac{V_R}{V}=\cfrac{RI}{ZI}=\cfrac{R}{Z}\) 

力率 \(\cosθ=\cfrac{R}{Z}\) になります。

力率 \(\cosθ=\cfrac{R}{Z}\) は

抵抗とコイルが直列接続のときの式になります。

並列接続のときは

力率 \(\cosθ=\cfrac{Z}{R}\) になります。

■ 力率の遅れと進み

力率の位相については、電圧に対する電流の位相がどうなっているかを見ます。

上図では、電源電圧に対して電流が進んでいるので、進み力率 になります。

抵抗とコイルの「並列回路」の皮相電力・有効電力・無効電力と力率の関係

 

ベクトル図を描いてみます。

電圧を基準に描きます。

抵抗に流れる電流 \(I_R\) は電圧と同相になります。

コイルに流れる電流 \(I_X\) は電圧より \(\cfrac{π}{2}\) 遅れます。

\(I_R\) と \(I_X\) をベクトル合成したものが \(I\) になります。

\(V\) と \(I\) の角度を \(θ\) とすると、次のような図になります。

皮相電力・有効電力・無効電力を考えてみよう

■ 皮相電力

電源で発生する電力は、電源電圧 \(V\) で 電流 \(I\) を流しています。

このときの電力を、皮相電力といいます。

皮相電力 \(S=VI\quad\rm[VA]\)(ボルトアンペア)

■ 有効電力

抵抗で消費する電力は 有効電力 で \(V\) と \(I_R\) をかけたものになります。

図のように、\(I_R=I\cosθ\) になりますので

有効電力 \(P=VI\cosθ\quad\rm[W]\)(ワット)

■ 無効電力

コイルで消費する電力は 無効電力 で \(V\) と \(I_X\) をかけたものになります。

図のように、\(I_X=I\sinθ\) になりますので

無効電力 \(P=VI\sinθ\quad\rm[var]\)(バール)

力率について

皮相電力・有効電力・無効電力の関係をベクトル図で表すと次のようになります。

■ 電力から力率を求めると、次のようになります。

\(\cfrac{有効電力P}{皮相電力S}=\cosθ\) を 力率 といいます。

■ インピーダンスから力率を求める。

回路のインピーダンスを \(Z\) とすると

\(\cosθ=\cfrac{I_R}{I}=\cfrac{\cfrac{V}{R}}{\cfrac{V}{Z}}=\cfrac{Z}{R}\) 

力率 \(\cosθ=\cfrac{Z}{R}\) になります。

並列接続のときの力率は

力率 \(\cosθ=\cfrac{Z}{R}\) になります。

■ 力率の遅れと進み

力率の位相については、電圧に対する電流の位相がどうなっているかを見ます。

上図では、電源電圧に対して電流が遅れているので、遅れ力率 になります。

抵抗とコンデンサの「並列回路」の皮相電力・有効電力・無効電力と力率の関係

 

ベクトル図を描いてみます。

電圧を基準に描きます。

抵抗に流れる電流 \(I_R\) は電圧と同相になります。

コンデンサに流れる電流 \(I_X\) は電圧より \(\cfrac{π}{2}\) 進みます。

\(I_R\) と \(I_X\) をベクトル合成したものが \(I\) になります。

\(V\) と \(I\) の角度を \(θ\) とすると、次のような図になります。

皮相電力・有効電力・無効電力を考えてみよう

■ 皮相電力

電源で発生する電力は、電源電圧 \(V\) で 電流 \(I\) を流しています。

このときの電力を、皮相電力といいます。

皮相電力 \(S=VI\quad\rm[VA]\)(ボルトアンペア)

■ 有効電力

抵抗で消費する電力は 有効電力 で \(V\) と \(I_R\) をかけたものになります。

図のように、\(I_R=I\cosθ\) になりますので

有効電力 \(P=VI\cosθ\quad\rm[W]\)(ワット)

■ 無効電力

コンデンサで消費する電力は 無効電力 で \(V\) と \(I_X\) をかけたものになります。

図のように、\(I_X=I\sinθ\) になりますので

無効電力 \(P=VI\sinθ\quad\rm[var]\)(バール)

力率について

皮相電力・有効電力・無効電力の関係をベクトル図で表すと次のようになります。

■ 電力から力率を求めると、次のようになります。

\(\cfrac{有効電力P}{皮相電力S}=\cosθ\) を 力率 といいます。

■ インピーダンスから力率を求める。

回路のインピーダンスを \(Z\) とすると

\(\cosθ=\cfrac{I_R}{I}=\cfrac{\cfrac{V}{R}}{\cfrac{V}{Z}}=\cfrac{Z}{R}\) 

力率 \(\cosθ=\cfrac{Z}{R}\) になります。

並列接続のときの力率は

力率 \(\cosθ=\cfrac{Z}{R}\) になります。

■ 力率の遅れと進み

力率の位相については、電圧に対する電流の位相がどうなっているかを見ます。

上図では、電源電圧に対して電流が進んでいるので、進み力率 になります。

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以上で「電力の三角形 皮相電力・有効電力・無効電力を覚えよう!」の説明を終わります。