抵抗のブリッジ回路とは
図1のように 抵抗 \(R_1\) と \(R_2\) 、抵抗 \(R_3\) と \(R_4\) をそれぞれ直列に接続し、そして直列接続した2つの回路を並列に接続した回路です。
この回路は、抵抗の直並列回路 になります。
図2のように、抵抗の直並列回路の \(b\)点 と \(c\) 点 に抵抗 \(R_5\quad\rm[Ω]\) を接続します。
橋(ブリッジ)をかけたような状態になるので、この回路を ブリッジ回路 といいます。
ブリッジ回路が「平衡した」とは何のこと
図2のブリッジ回路で、抵抗 \(R_1、R_2、R_3、R_4\) をそれぞれ特別な値に設定すると、\(b\)点 と \(c\) 点 の電位が等しくなり、\(b\)点 と \(c\) 点 の間に電流が流れない状態になります。
この状態を ブリッジ回路が平衡した といいます。
「ブリッジ回路が平衡した」状態では、\(b\)点 と \(c\) 点 の間に電流が流れない状態になるので、抵抗 \(R_5\quad\rm[Ω]\) が無いのと同じことになります。
ブリッジ回路の平衡条件とは
ブリッジ回路が平衡しているときは図4のように、抵抗 \(R_1、R_2\) は直列接続なので、同じ大きさの電流 \(I_1\) が流れます。
同じように、抵抗 \(R_3、R_4\) も直列接続なので、同じ大きさの電流 \(I_2\) が流れます。
電圧降下の関係
図5において、ブリッジ回路が平衡しているときは \(b\)点 と \(c\) 点 の電位が等しい。
したがって
\(V_1=V_3\quad\rm[V]\cdots(1)\)
オームの法則により
\(V_1=R_1I_1 \quad V_3=R_3I_2\) から
\(R_1I_1=R_3I_2\quad\rm[V]\cdots(2)\)
同様にして
\(V_2=V_4\quad\rm[V]\cdots(3)\)
オームの法則により
\(V_2=R_2I_1 \quad V_4=R_4I_2\) から
\(R_2I_1=R_4I_2\quad\rm[V]\cdots(4)\)
式(4)を変形すると
\(I_2=\cfrac{R_2}{R_4}I_1\quad\rm[A]\cdots(5)\)
式(5)の \(I_2\) を 式(2)に代入すると
\(R-1I_1=R_3×\cfrac{R_2}{R_4}I_1\) 両辺を \(I_1\) で約して整理すると
\(R_1R_4=R_2R_3\cdots(6)\) となります。
この式(6)が ブリッジ回路の平衡条件 です。
ブリッジ回路の平衡条件は、ブリッジ回路の向き合った抵抗の積に等しい ことになります。
また、この条件を図6のように たすきがけの条件が成り立つ ともいいます。
次の図のような回路をブリッジ回路といい、未知の抵抗を測定するために使われます。 チャールズ・ホイートストンによって、広められましたのでホイートストンブリッジと言われます。 ホイートストンブリッジによる抵抗測定 未知[…]
以上で「ブリッジ回路とは」の説明を終わります。