自己インダクタンスとは

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自己インダクタンスとは

コイルに流れる電流の大きさが変化すると、磁束の大きさも変化します。

磁束が変化することで、電磁誘導作用によりコイル自身に起電力が発生します。

この現象を「自己誘導作用」といいます。

また、電流の変化によって、コイル自身に生じる起電力の大きさを表す量のことを「自己インダクタンス」といいます。

自己インダクタンスに比例する起電力が発生する

コイルに流れる電流が変化すると、電磁誘導作用により起電力が発生するが、その起電力の方向はレンツの法則によるものです。

$Φ$ はコイルに流れる電流による磁束

$Φ^{\prime}$ は逆起電力による磁束

  • コイルに流れる電流が増加している時は、もとの磁束が増えているので、もとの磁束を減らす方向の起電力が発生する。
  • 逆に、電流が減少している時は、もとの磁束が減っているので、もとの磁束を増やす方向の起電力が発生する。
  • コイルに流れる電流の増減により、発生する起電力の向きは反対になる。

磁束鎖交数

N巻のコイルに $i$ [A] の電流を流したとき、磁束が $\phi$ [Wb](ウエーバー)生じたときの磁束数は $N\phi$ となり、電流 $i$ に比例する。

$L$ は比例定数で、磁束鎖交数を $\psi$(プシー又はプサイ)で表わすと次のようになります。

$$\psi=N\phi=Li [Wb] \tag{2-3-6-1}$$
磁束鎖交数の記号について
磁束鎖交数を$\Phi$(ファイ)、$\psi$(プシー、プサイ)などで表現している文献があります。

このサイトでは、磁束鎖交数を $\psi$(プシー、プサイ)、 磁束を $\phi$ で表示します。

自己インダクタンス

$$L=\cfrac{N\phi}{i} [H] \tag{2-3-6-2}$$

式(3-1-6-2)の $L$ を「自己インダクタンス」または、単に「インダクタンス」といいます。

自己インダクタンスの記号は $L$ で表わし、単位は[Wb/A]ですが新しい単位[H](ヘンリー)を使います。

誘導起電力の大きさは電流の変化率に比例する

自己インダクタンス $L$[H] のN巻のコイルに流れる電流 $i$ [A] が、$Δt$ 秒間に $Δi$ [A] の電流が増加し、磁束が $Δ\phi$ [Wb] 増加したとき、磁束の変化量は $ NΔ\phi$[Wb]です。

これは上の式(3-1-6-1)と同じなので、次の式になります。

$NΔ\phi=LΔi\tag{1}$

コイル(自己インダクタンス)に誘導される起電力は、ファラデーの法則により

$e=N\cfrac{Δ\phi}{Δt} [V]\tag{2}$

式(1)を代入すると

$e=N\cfrac{Δ\phi}{Δt}=L\cfrac{Δi}{Δt} [V]\tag{3}$

レンツの法則を考えると、誘導される起電力はー(マイナス)で表される。

この ー(マイナス)は磁束の変化をさまたげる方向を意味します。

$$e=-L\cfrac{Δi}{Δt} [V] OR e=-L\cfrac{di}{dt} [V]\tag{2-3-6-3}$$

ファラデーの法則と誘導起電力の関係

式(3)から、ファラデーの法則と誘導起電力の関係は次のようになります。

起電力にー(マイナス)が付く場合は、起電力の方向を示します。

$$e=N\cfrac{Δ\phi}{Δt}=L\cfrac{Δi}{Δt} [V] OR e=N\cfrac{d\phi}{dt}=L\cfrac{di}{dt} [V]\tag{2-3-6-4}$$

以上で「自己インダクタンスとは」の説明を終わります。

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