相互誘導作用とは




相互誘導作用は、変圧器に用いられている原理です。

磁気的につながった2つのコイルの回路において、一つは電源を持つ回路(一次コイル)、もう一方は電源を持っていない回路(二次コイル)があります。

2つのコイル回路は、磁気的にはつながっていますが、電気回路として2つのコイル同士は接続されていません。

相互誘導作用の説明

●一次コイルのスイッチを閉じた時
スイッチを閉じると、一次コイルに電流が流れますので磁界が発生します。

この磁界は磁気的につながっている、二次コイルにも届きます。そのため、二次コイルには、一次コイルの磁界を打ち消す方向の電流が流れます。

●一次コイルのスイッチを開いた時
スイッチを開くと、一次コイルに流れていた電流がなくなりますので磁界がなくなります。

この時」、二次コイルには、一次コイルのなくなる磁界を増やす方向の電流が発生します。

二次コイルに流れる電流の向きは、スイッチを閉じたときと開いたときでは、流れる電流の向きが反対になります。

電源のある一次コイルのスイッチを入れると、電流が流れコイルに磁界が発生します。磁気的につながっているので二次コイルに、電磁誘導による起電力が発生します。

このような現象を、相互誘導作用といいます。

二次コイルに起電力が発生するのは、一次コイルの磁界が変化したときだけです。

相互誘導の起電力と相互インダクタンス

図のように、磁気的に結合されている磁気回路において、一次コイルに交流電流を流して、磁束を変化させると二次コイルの磁束も変化します。

そのために、二次コイルには電磁誘導の法則によって、この磁束の変化をさまたげる方向に、誘導起電力が発生する事になります。

電磁誘導作用とファラデーの法則

2018.06.10

また、二次コイルに電流を流してその電流を変化させると、一次コイルに同様な現象が起きます。

このように互いのコイルに流れる電流の変化によって、誘導起電力が発生する現象を相互誘導作用といいます。

一次コイルの電流が \(⊿t\)秒間に \(⊿I\) [A] 変化して、磁束 \(\phi\) [Wb] だけ変化した時の二次側の、誘導起電力 \(e\) [V] は二次コイルの巻数を \(N_2\) とすると次の式になります。

\(e_2=-N_2\cfrac{⊿\phi}{⊿t}\) [V] \(\cdots(1)\)

また、\(e_2\) [V] は \(\cfrac{⊿I}{⊿t}\) に比例するから、比例定数を \(M\) とすると

\(e_2=-M\cfrac{⊿I}{⊿t}\) [V] \(\cdots(2)\)

\(M\) は相互インダクタンス(相互誘導係数)といい、単位はヘンリー(H)でコイルの大きさや形状によって決まる係数です。

式(1)と式(2)から

\(N_2\cfrac{⊿\phi}{⊿t}=M\cfrac{⊿I}{⊿t}\)

\(N_2⊿\phi=M{⊿I}\)

ここで、一次コイルに \(I_1\) [A] が流れて、二次コイルと鎖交する磁束が \(\phi\) [Wb]、二次コイルの巻数が \(N_2\) の場合

相互インダクタンス \(M\) は次の式になります。

\(N_2\phi=MI_1\) から

相互インダクタンス

\(M=\cfrac{N_2\phi}{I_1}\) [H] 

以上で「相互誘導作用とは」の説明を終わります。




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