電圧や電流は、どちらも電気に関する用語です。電圧や電流は、目に見えません。そのため、初めて耳にする人には、電圧や電流といってもその違いがはっきり分かりません。
この記事では、電圧と電流の違いを「水鉄砲」に例えて説明します。電圧や電流のイメージを、図を使って分かりやすく説明していますので、電気回路を学ぶ初心者の方でも必ず理解できます。
電圧と電流の違いを簡単に言うと
電圧・・・電気を送る圧力
電流・・・電気の流れる量です。
電圧と電流の違いを水鉄砲に例える
電圧と電流の違いを、水鉄砲に例えると分かりやすくなります。
ピストンを押す力:電圧になります。
飛び出る水の量:電流になります。
電圧が低い時と高い時の電流の量の違い
- ★ピストンをゆっくり押す(電圧が低い時)
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水鉄砲のピストンは電圧に相当します。ピストンをゆっくり押す時は、飛び出る水の量が少ないということです。
「ピストンを押す力=電圧」なので、電圧が小さい時は電流も少ないということになります。
- ★ピストンを勢いよく押す(電圧が高い時)
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ピストンを勢いよく押す時は、飛び出る水の量が多くなるということです。
「ピストンを押す力=電圧」なので、電圧が大きい時は電流も多くなるということになります。
電圧とは
電圧は記号に \(V\) を用い、単位に [V](ボルト)を使います。
電圧は電気を押し出す圧力ですから、電圧が高いとか電圧が低いといいます。電池のように、電気(電圧)を作り出す能力を起電力と呼びます。
電圧の単位にボルトが用いられるのは、ボルタの電池で知られる、イタリアの物理学者アレッサンドロ・ボルタ(1745年~1827年)の名前からつけられています。
電流とは
電流は記号に \(I\) を用い、単位に [A] (アンペア)を使います。
電流は電気の流れる量のことですから、電流が多いとか少ないといいます。電流の流れは、電子が移動することで起こります。
電流の大きさは、1秒間に流れる電子の数のことです。1A(アンペア)は、1秒間に1C(クーロン)電気が流れることを言います。
電流の単位にアンペアが用いられるのは、アンペールの法則で知られる、フランスの物理学者アンドレ=マリ・アンペール(1775年~1836年)の名前にちなんでいます。
乾電池で見る電圧と電流の違い
電池に電球をつないだ回路です。電池の1.5ボルトが電圧で、電球をつなぐと回路に電気が流れます。この時、回路に流れる電気の量を電流というわけです。
電池に豆電球などをつなぐと、豆電球に電池のプラスからマイナスに向かって電気が流れます。
電池の見方
電池には図のように、必ず電圧の表示があります。(乾電池の場合は1.5ボルト)
電池には、プラスとマイナスがあります。デッパリがある方が「プラス」で、平らな方が「マイナス」です。
まとめ
- 電圧と電流の違い
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電圧・・・電気を送る圧力。
電流・・・電気の流れる量です。
- 単位
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電圧は、ボルト(V)
電流は、アンペア(A)
電力は、ワット(W)で電圧と電流を掛けたものです。
- 電圧、電流、電力の関係式
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電圧(V)✕ 電流(A)=電力(W)
電力(W)÷ 電流(A)=電圧(V)
電力(W)÷ 電圧(V)=電流(A)
- 車のバッテリーは、12Vがほとんどです。
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24Wの電球には、どれ位の電流が流れるのでしょうか。
電力(W)÷ 電圧(V)=電流(A)の式から
24W ÷ 12V = 2A の電流が流れます。