初めて見る人が理解できるオームの法則




この記事は次の項目について書いています。
• オームの法則を初めて見る人に理解できる方法を紹介します。
• 電気の問題と回路図について説明します。

オームの法則を初めて聞く人が理解する方法

オームの法則は、電圧と電流について知らないと理解がむずかしいと思います。
電圧と電流の違いについては、次を参照してください。

電圧と電流の違いは何?

2018.11.15
オームの法則は
「電流の大きさは、電圧に比例し抵抗に反比例する」ということから

\(\LARGE I=\cfrac{V}{R}\) と書くのが本スジです。

オームの法則の公式は、決してむずかしいものではないので、このままでも覚えられます。
しかし、ここでは水路を使って電圧と電流と抵抗が、どのように関係しているのかを理解することで、公式を覚えることにします。

オームの法則に登場する3つの要素

オームの法則を説明する前に、3つの要素について説明します。

電圧\(\cdots V\quad[\rm V]\)
記号を \(V\)(ブイ)単位を \([\rm V]\)(ボルト)といいます。

電流\(\cdots I\quad[\rm A]\)
記号を \(I\)(アイ)単位を \([\rm A]\)(アンペア)といいます。

抵抗\(\cdots R\quad[\rm Ω]\)
記号を \(R\)(アール)単位を \([Ω]\)(オーム)といいます。

電圧、電流、抵抗の関係を水路にたとえる

電圧、電流、抵抗の関係を次のような水路にしてみます。水路のフチから水がこぼれるとかはいわないでくださいね。

●電圧は高さが高くなるにつれて、電流を多く流すことができるのは感覚的にわかるでしょう。

電圧が同じなら
●電流は「抵抗が小さければ多く流れ」「抵抗が大きければ少なくなる」のも感覚的にわかると思います。

図をみてわかると思いますが
1.電流は電圧の大きさに比例します。
2.電流は抵抗の大きさに反比例します。
3.上の2つのことから

\(\LARGE I=V×\cfrac{1}{R}=\cfrac{V}{R}\) ですから、初めに紹介した「オームの法則の式」と同じになります。

この式を変形すれば
\(\LARGE V=RI\) となりますので、電圧を求める式になります。

さらに、この式を抵抗の式にすると
\(\LARGE R=\cfrac{V}{I}\) とすれば抵抗を求められます。

オームの法則
電流を求める
\(\LARGE I=\cfrac{V}{R}\quad[\rm A]\cdots(1)\)

電圧を求める
\(\LARGE V=RI\quad[\rm V]\cdots(2)\)

抵抗を求める
\(\LARGE R=\cfrac{V}{I}\quad[Ω]\cdots(3)\)

この中のひとつを覚えれば、他の式は変形すれば求められます。

電気の問題と回路図

電圧を求める場合

たとえば次のような、問題があるとします。
●電池に 6[Ω] の抵抗を接続したとき、2[A] の電流が流れました。電池の電圧 (V) を求めよ。

このような問題は、電気の回路図にすると次のように表現されます。

電圧を求めるので
\(\LARGE V=RI\quad[\rm V]\) が使えます。

\(V=6×2=12\) [V] になります。

電流を求める場合

12[V] の電池に 6[Ω] の抵抗を接続した時、流れる電流 (A) を求めよ。

電流の式が使えます。
\(\LARGE I=\cfrac{V}{R}\quad[\rm A]\)

\(I=\cfrac{12}{6}=2\) [A] になります。

抵抗を求める場合

12[V] の電池に抵抗をつないだら、2[A] の電流が流れました。抵抗(Ω) を求めよ。

\(\LARGE R=\cfrac{V}{I}\quad[Ω]\)

\(R=\cfrac{12}{2}=6\) [Ω] になります。

当たり前のことですが、電圧\(12\)[V]、電流\(2\)[A]、抵抗\(6\)[Ω] の回路で、どれを計算しても同じになります。

求めるものを、左辺に持ってきて式を変形すれば、電圧、電流、抵抗を求めることができるわけです。

練習問題

問題1

ある抵抗体に 100V の電圧を加えたときに、25mAの電流が流れた。
この抵抗体の抵抗値を求めよ。
また、この抵抗体に 2kV の電圧を加えたとき、流れる電流の値を求めよ。

<解 答>
オームの法則より
\(R=\cfrac{V}{I}=\cfrac{100}{25×10^{-3}}\)\(=4000\hspace{8px}\rm [Ω]=4\hspace{8px}\rm [kΩ]\)

次に 2kV の電圧を加えたときに流れる電流は
\(I=\cfrac{2×10^3}{4×10^3}=0.5\hspace{8px}\rm [A]=500\hspace{8px}\rm [mA]\)

問題2

\(R_1=2Ω、R_2=3Ω\) を並列に接続した回路があります。
\(E=6V\) の電圧を加えたとき、回路を流れる電流、各抵抗を流れる電流、全消費電力と合成抵抗を求めよ。

<解 答>
問題を回路図にすると、次のようになります。

オームの法則により、\(E=RI\) ですから
\(I_1=\cfrac{E}{R_1}=\cfrac{6}{2}=3\hspace{8px}\rm [A]\)

\(I_2=\cfrac{E}{R_2}=\cfrac{6}{3}=2\hspace{8px}\rm [A]\)

回路を流れる全電流は
\(I=I_1+I_2=3+2=5\hspace{8px}\rm [A]\)

回路の全消費電力は
\(P={I_1}^2R_1+{I_2}^2R_2=3^2×2+2^2×3=30\hspace{8px}\rm [W]\)

合成抵抗は
\(R_0=\cfrac{E}{I}=\cfrac{6}{5}=1.2\hspace{8px}\rm [Ω]\)

あるいは「和分の積」の公式より
\(R_0=\cfrac{R_1R_2}{R_1+R_2}=\cfrac{2×3}{2+3}\)\(=\cfrac{6}{5}=1.2\hspace{8px}\rm [Ω]\)

または
\(\cfrac{1}{R_0}=\cfrac{1}{R_1}+\cfrac{1}{R_2}\)\(=\cfrac{1}{2}+\cfrac{1}{3}=\cfrac{5}{6}\)

∴ \(R_0=\cfrac{6}{5}\hspace{8px}\rm [Ω]\)

以上で「初めて見る人が理解できるオームの法則」の説明を終わります。