テスターは電圧、電流、抵抗値、あるいは電線の導通を測ったりすることができます。
テスターには、デジタルテスターとアナログテスターの2種類があります。
ここではテスターの使い方を初心者用にやさしく説明します。
デジタルテスター
デジタルテスター(マルチメータともいいます。)の外観です。
テスターで測定するときの原則
- 電圧や電流、抵抗などを測定するときには、測定レンジの大きいものから使用するのが原則です。
- 測定対象の電圧に対して、適切なレンジを選ぶことが大切です。
- 電圧を測定するときは、テスターを回路に並列に接続します。
- 電流を測定するときは、テスターを回路に直列に接続します。
直流電圧の測定
★ 直流電圧を測るには、テスターのダイヤルをDCVの目盛りにします。
テスター棒の 黒(マイナス) は プラグ1 に接続します。
テスター棒の 赤(プラス) は プラグ2 に接続します。
このテスターは直流電圧の測定範囲が、次のようになっています。
200 [mV] = 0.2 [V]
2000 [mV] = 2 [V]
20 [V]
200 [V]
1000 [V]
乾電池の電圧を測定する
乾電池は通常 1.5 [V] なので、テスターのレンジを 20 [V] にします。
新品の電池を測定したので 1.59 [V] あります。
■ プラスとマイナスの極性を逆にする
プラスとマイナスの極性を逆にすると、測定値がマイナスになります。
■ 回路図
交流電圧の測定
交流電圧を測定するには、テスターのダイヤルをACVの目盛りにします。
テスター棒の 黒(マイナス) は プラグ1 に接続します。
テスター棒の 赤(プラス) は プラグ2 に接続します。
このテスターは交流電圧の測定範囲が、次のようになっています。
200 [V]
750 [V]
■ コンセントの電圧を測定する
コンセントの電圧は交流ですから、テスター棒の極性は考えなくて大丈夫です。
103.1 [V] と表示されています。
■ 回路図
直流電流の測定
直流電流を測定するには、テスターのダイヤルをDCAの目盛りにします。
テスター棒の 黒(マイナス) は プラグ1 に接続します。
テスター棒の 赤(プラス) は プラグ2 に接続します。
このテスターは直流電流の測定範囲が、次のようになっています。
200 [μA] = 0.2 [mA]
2000 [μA] = 2 [mA]
20 [mA]
200 [mA]
■ ヒント
1 [μA] = 1/1000 [mA]
1 [mA] = 1/1000 [A]
■ 乾電池に 100 [Ω] の抵抗を接続する
乾電池に 100 [Ω] の抵抗を接続するとオームの法則から
\(I=\cfrac{1.5}{100}=0.015\) [A] = \(15\) [mA] の電流が流れます。
テスターのレンジをDCA の 20 [mA] にします。
計算上より少ないですが、約14 [mA] の表示になりました。
■ 回路図
電流を測定するときは、テスターを回路に直列に接続します。
■ 直流電流10Aの測定
直流電流の10Aを測るには、テスターのダイヤルを10Aの目盛りにします。
テスター棒の 黒(マイナス) は プラグ1 に接続します。
テスター棒の 赤(プラス) は プラグ3 に接続します。
導通試験
電線と電線が接続されているかなどの、導通を測定する場合に使います。
テスター棒の 黒(マイナス) は プラグ1 に接続します。
テスター棒の 赤(プラス) は プラグ2 に接続します。
■ 導通している場合
- テスターの数値が0(ゼロ)になります。
また、音がなったりするものもあります。 - テスターの数値が0(ゼロ)でなく、1とか2になります。
この場合も導通しているとみなして構いません。
抵抗の測定
抵抗を測定するには、テスターのダイヤルを [Ω] の目盛りにします。
テスター棒の 黒(マイナス) は プラグ1 に接続します。
テスター棒の 赤(プラス) は プラグ2 に接続します。
このテスターは直流電流の測定範囲が、次のようになっています。
200 [Ω]
2000 [Ω]
20 [kΩ]
200 [kΩ]
2000 [kΩ] = 2 [MΩ]
■ 100 [Ω] の抵抗を測定
★ 抵抗のレンジを 20 [kΩ] にして測定します。
測定値が 0.10 [kΩ] なので 0.10×1000=100 [Ω] になります。
■ 抵抗のレンジを 2000 [Ω] にして測定します。
測定値が 100 [Ω] になります。
■ 回路図
■ テスターによっては、レンジが細かく分かれていないものがあります
DCV\(\cdots\)直流電圧を測定します。大きさは自動で計測します。
ACV\(\cdots\)交流電圧を測定します。大きさは自動で計測します。
[Ω]\(\cdots\)抵抗値を測定します。大きさは自動で計測します。
電池の交換
電池を交換するときは、ビスを外して裏ブタを開けます。
使用電池はテスターにより異なりますのでテスターに適合した電池を交換します。
テスター紹介
測定レンジ切り替え型テスター
直流と交流の電圧、電流、抵抗値などを測定します。
測定にはレンジの切り替えが必要です。
測定レンジの切り替え不要のスマートメーター
このテスターの特徴
- 電圧、抵抗、導通テストの3つに関しては、測定内容を自動的に識別します。
- 自分で測定内容を選択する必要がなくて、非常に便利です。
- データホールド、オートパワーオフ、懐中電灯、バックライト、ローバッテリー表示など便利な機能があります。
- 過負荷時のオーバーレンジ保護機能付き、あらゆる電気測定しでも安全性は保障いたします。
- 保護カバー付き、耐衝撃性も高いです。
以上で「テスターの使い方 初心者用」の説明を終わります。