ノートンの定理




ノートンの定理はどのような時に使ったら良いのでしょうか?

「ノートンの定理」 は求めたいものが、回路の電圧 のときに使うと便利な定理です。

回路中の抵抗にかかる電圧 \(V\) を、求めたいときに使います。

ノートンの定理の手順

短絡電流と合成コンダクタンス
短絡電流 \(I_0\) と合成コンダクタンス \(G_0\) は、どちらを先に求めても構いません

1.短絡電流 \(I_0\) を求める
求めたい電圧がかかっている抵抗を取り外します。

次に、端子 ab 間を短絡したときに、流れる電流 \(I_0\) を求めます。

2.合成コンダクタンス \(G_0\) を求める
回路内部の電源をすべて短絡し、端子 ab 間から見たコンダクタンス \(G_0\) (抵抗の逆数)を求めます。

コンダクタンス
コンダクタンスは抵抗の逆数で \(G\) で表します。単位は [S] ジーメンスです。
\(G=\cfrac{1}{R}\) [S]

3.等価回路に変換する
端子 ab 間にコンダクタンス \(G_S\) をつないだときに、\(G_S\) にかかる電圧は、次の式で計算することができます。(抵抗 \(R_S\) をコンダクタンスで表します)

\(V=\cfrac{I_0}{G_0+G_S}\) [V] 

ノートンの定理の使い方

次の図のような回路の問題について、ノートンの定理の使い方を説明します。

回路の抵抗 \(R_S\) にかかる電圧 \(V\) を求める、という問題であるとします。

回路の要素に数値があるとわかりやすいので、次のように数値を入れます。

1.短絡電流を求める。

抵抗 \(R_S\) があった部分を短絡させます。

抵抗 \(R_S\) を短絡させたので、抵抗 \(R_2\) に流れる電流は、分流の法則から \(0\) [A] になります。

抵抗 \(R_2\) の分流電流=\(I×\cfrac{0}{1+0}=0\) [A] です。回路の電流は短絡した方へ流れます。

回路を整理して、オームの法則で電流 \(I_0\) を求めます。

\(I_0=\cfrac{E}{R}=\cfrac{6}{2}=3\) [A] 

ここで、求めた電流が等価回路の電流源 \(I_0\) になります。

2.合成コンダクタンスを求める。

抵抗 \(R_S\) を取りはずし、回路内の電源はすべて短絡させます。

計算の都合上、抵抗はコンダクタンスで表示しておきます。

抵抗を取りはずした端子から見た、合成コンダクタンス \(G_0\) を求めます。

並列のコンダクタンスの合成コンダクタンス \(G_0\) は、足し算になります。

\(G_0=G_1+G_2=0.5+1=1.5\) [S] 

このコンダクタンスが、等価回路の内部抵抗のコンダクタンス \(G_0\) になります。

3.ノートンの定理で等価回路にする。

ノートンの定理によって、求めた \(G_0\) と \(I_0\) を使って、等価回路にします。

元の回路は、次のような等価回路に変換することができます。

等価回路から、抵抗 \(R_S\) にかかる電圧は、\(V=\cfrac{I_0}{G_0+G_S}\) で求めることができます。

したがって

\(V=\cfrac{I_0}{G_0+G_S}=\cfrac{3}{2}=1.5\) [V] が求められます。

ノートンの定理を使って、抵抗 \(R_S\) にかかる電圧を求めることができました。

次の図は、電流源を表す記号です。

以上で「ノートンの定理」の説明を終わります。




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