抵抗率と導電率の関係

電気を「よく通す」と考えられる導体でも、小さな抵抗があります。

電流の「通しにくさ」を表すものが、「抵抗率」といわれるものです。

電気回路によく使われるものに、抵抗器というものがあります。

抵抗器の役割りは電気回路において、電流の流れを制御するもので、電気回路ではもっとも多く使われる部品です。

抵抗の大きさを表すのに電気抵抗を使い、その単位はオーム [Ω]です。

また、導電率というものがありますが、これは、電気の「流れやすさ」を表すものです。

ここでは、抵抗率と導電率について、説明します。

■ 抵抗率…電流の流れにくさを表すもの

■ 導電率…電流の流れやすさを表すもの

抵抗率とは

次の図は、抵抗のシンボルと抵抗の例です。

■ 導体の抵抗の求め方

\(R\quad\rm[Ω]\)、長さ \(L\quad\rm[m]\)、半径 \(r\quad\rm[m]\) の導体があります。

この導体の断面積は \(S=πr^2\quad\rm[m^2]\) 、抵抗率 \(ρ\quad\rm[Ω・m]\) とすると

この導体の抵抗は、次のようになります。

\(R=ρ\cfrac{L}{S}\quad\rm[Ω]\)

\(ρ=R\cfrac{S}{L}\quad\rm[Ω・m]\)

「導体の抵抗値は長さに比例し、断面積に反比例する」ということになります。

抵抗率と導電率の関係

抵抗率 \(ρ\)(ロー)と導電率 \(σ\)(シグマ)は逆数の関係になります。

\(ρ=\cfrac{1}{σ}\quad\rm[Ω・m]\) 

\(σ=\cfrac{1}{ρ}\quad\rm[S/m]\) 

導体の抵抗率は、温度が高くなるほど大きくなる性質があり、金属導体の場合-20°~+200°C では 1°C上昇するごとに次のように増加します。

\(α_0=\cfrac{1}{273.2}\fallingdotseq0.004/℃\)

温度 t°Cにおける抵抗値は \(R_{20}\) を 20°C の抵抗値とすると次のようになります。

\(R_t=R_{20}\{1+α_0(t-20)\}\quad\rm[Ω]\)

この性質を利用して温度計測をすることが出来ます。

白金やニッケルが使われますが、これらの抵抗体のことを測温抵抗体と呼んでいます。

練習問題

 

問題1

直径 2mm の円形の銅線が 1km あります。

抵抗率 \(ρ=1.72×10^{-8}Ω・m\) のとき、この銅線の抵抗を求めよ。

<解 答>

この銅線の抵抗は

\(R=ρ\cfrac{L}{S}\)
\(=1.72×10^{-8}\cfrac{1.0×10^3}{π×(1×10^{-3})^2}\)\(
=5.47\quad\rm[Ω]\) になります。

問題2

直径2mm の円形の銅線が1km あります。20℃における抵抗を求めよ。

ただし、銅の20℃における抵抗率は \(ρ=1.72×10^{-8}\quad\rm[Ω・m]\) とする。

<解 答>

\(R=\cfrac{E}{I}=ρ\cfrac{l}{S}\quad\rm[Ω]\) より

\(R=1.72×10^{-8}\cfrac{1.0×10^3}{π×(1×10^{-3})^2}\)\(
≒5.47\quad\rm[Ω]\)

問題3

20℃における抵抗率が \(1.62×10^{-8}\hspace{8px}\rm [Ω・m]\) である銀の100℃における抵抗を求めよ。

ただし、銀線の断面の直径は 2mm であって、長さは 10m、平均温度係数 \(α_0=4.1×10^{-3}/℃\) とする。

<解 答>

抵抗 \(R\) は、次の式から

\(R=\cfrac{E}{I}=ρ\cfrac{l}{S}\quad\rm[Ω]\) 

\(R_{20}\)\(=1.62×10^{-8}×\cfrac{10}{π(1×10^{-3})^2}\)
\(≒0.0516\quad\rm[Ω]\) になります。

銀の100℃における抵抗は

\(R_{100}=R_{20}\{1+α_0(100-20)\}\)
\(≒0.0685\quad\rm[Ω]\) になります。

問題4

白金線の抵抗が室温 20℃ で 0.200Ω であった。

温度計として使用したら、その抵抗は 0.239Ω となった。このときの温度を求めよ。

白金の温度係数は 0.0039 とします。

<解 答>

\(T\)℃における抵抗 \(R\) の値は、次の式から求められます。

\(R_T=R_{20}\{1+α_0(T-20)\}\quad\rm[Ω]\)

式を変形すると、\(T\) は

\(T=\cfrac{R_T-R_{20}}{α_0R_{20}}+20\)
\(=\cfrac{0.239-0.200}{0.0039×0.200}+20=70℃\)

になります。

以上で「抵抗率と導電率の関係」の説明を終わります。