■ 価電子とは何か
価電子とは、一番外側にある電子殻を回っている電子のことで、他の原子との 反応に使われる電子 のことです。
半導体の材料に使われるシリコン(Si)の原子番号は「14」ですから、電子数も「14」個になります。
シリコン(Si)の価電子数は4個なので4価の元素です。
ここでは、半導体がどのようにできるかについて説明します。
目次
3価の不純物を加えるとP形半導体になる
4価のシリコン(Si)に
B:ホウ素
Ga:ガリウム
In:インジウム など3価の元素の不純物を
ごくわずか加えて半導体を作ると、共有結合する時に価電子が一つ不足し正孔が発生し P形半導体 になります。
P形半導体の中では、結晶の共有結合する時に発生した正孔により電流が流れます。
この正孔が電気の運搬人(キャリア)になり電流が流れる。
3価の元素は、電子を受け取るので アクセプタ と呼ばれます。
正(positive)の電荷である 正孔 が電気を伝える役目(キャリア)をするので、 P形半導体 といいます。
5価の不純物を加えるとN形半導体になる
4価のシリコン(Si)に
P:リン
As:ヒ素
Sb:アンチモン など5価の元素の不純物を
ごくわずか加えて半導体を作ると、共有結合する時に価電子が一つ余り N形半導体 になります。
N形半導体の中では、結晶の共有結合に使われなかった価電子が自由電子となり、この電子の移動により電流が流れる。
5価の元素は、電子を供給するので ドナー と呼ばれ
負(negative)の電荷である電子が電気を伝える役目(キャリア)をするので、 N形半導体 といいます。