トランジスタとバイアス方式

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トランジスタとバイアス方式

トランジスタの種類には「バイポーラトランジスタ」と「ユニポーラトランジスタ」があります。

バイポーラトランジスタ:PNP接合やNPN接合のトランジスタを言う。

一般的に「トランジスタ」といえばバイポーラトランジスタを指します。

バイポーラトランジスタは、キャリアとして電子と正孔の2つを持つためにバイ(2の意味)という名がついている。

ユニポーラトランジスタ:FET(電界効果トランジスタ)を言います。

ユニポーラトランジスタは、キャリアが電子か正孔のどちらかを扱うためにユニ(1の意味)と言われています。

ここでは、バイポーラトランジスタ、以後「トランジスタ」について説明します。

トランジスタの種類

NPN形トランジスタとPNP形トランジスタがあります。

次にトランジスタの回路記号と構造を示します。

バイアス方式とその特徴

トランジスタにバイアスをかけるのは、トランジスタが特性にバラツキが多く、温度変化に敏感なため、このような変動があっても安定して動作することを目的にしています。

バイアス回路は大きく分けて固定バイアス回路と自己バイアス回路の2つあります。

自己バイアス回路は電流帰還バイアス回路とも呼ばれます。

固定バイアス回路

バイアス回路に、常に一定のバイアス電圧か、または一定のバイアス電流を入力にかける方式です。

バイアス回路の中では最もシンプルなものです。

固定バイアス回路の特徴
単純でわかりやすく、バイアスによる損失が少なく利得も高いという利点があるが、電流増幅率(hFE)が変化すると動作点が変わることや、温度変化による安定度が悪いという欠点がある。

自己バイアス回路

自己バイアス回路は、次のような仕組みで、熱暴走を防ぐようになっています。

  1. 何かの理由で $I_C$ が増加します。
  2. $R_CI_C$ の電圧降下が大きくなるので、$V_{CE}$ の電圧が減少します。
  3. $V_{CE}$ の電圧が減少するので、$I_B$ が減少します。
  4. $I_B$ が減少したので、$I_C$ も減少します。

以上が、自己バイアス回路の仕組みです。

自己バイアス回路(電流帰還バイアス回路)

バイアス回路において、トランジスタのエミッタの抵抗を介して、帰還バイアスをかけたものです。

バイアス回路の設計では、電流帰還バイアスが標準的に使われています。

図に、電流帰還バイアス回路の一例を示します。

自己バイアス回路(電流帰還バイアス回路)の特徴
周波数特性が良く、温度変化に対する安定性が高い、歪や雑音が少ないという利点がある。

一方で、電圧利得が低い、回路が複雑になる、直流損失が多くなるという欠点がある。

エミッタ接地増幅回路

エミッタ接地増幅回路では、出力電圧波形の位相は、入力電圧波形に対して逆位相になる。

図のような、エミッタ接地増幅回路で考えてみますと、

  • 入力が増えると、コレクタ電流が増えます。
  • $R_CI_C$ が大きくなります。
  • 出力電圧は $V_{CC}-R_CI_C$ なので、減少します。

このことから分かるように、出力電圧波形の位相と入力電圧波形の位相は逆になります。

コレクタ接地増幅回路

コレクタ接地増幅回路は、エミッタフォロワ増幅回路とも呼ばれます。

電圧利得がほぼ1で、入力インピーダンスが大きく、出力インピーダンスが小さいという特徴があります。

ベース接地増幅回路

現在では、ほとんど使われなくなってしまったようです。電流利得はほぼ1です。

出力波形は入力波形と同窓になります。

周波数帯域幅

周波数帯域幅とは、中域を基準として、低域、高域ともに $3dB$(デシベル)下がる範囲内のこと。

以上で「トランジスタとバイアス方式」の説明を終わります。

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