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合成抵抗の求め方、どんな時に使うか

合成抵抗とは、複数の抵抗を1つの 抵抗 と考えた時の「抵抗の大きさ」のことです。

合成抵抗の例

抵抗 \(R_1\)、\(R_2\)、\(R_3\) が、図のように接続されています。

複数の抵抗を、1つの抵抗とみなした時の抵抗の大きさが合成抵抗です。

目次

抵抗の接続方法の種類

抵抗の接続方法には

  • 直列接続
  • 並列接続
  • 直並列接続

があります。

抵抗の直列接続

複数の抵抗を、直列に接続したものが直列接続。

抵抗を2個でも3個でも、いくつでも直列に接続する方法。

並列接続

複数の抵抗を、並列に接続したものが並列接続。

抵抗を2個でも3個でも、いくつでも並列に接続する方法。

直並列接続

複数の抵抗を直列や並列に、組み合わせて接続する方法。

抵抗をいくつでも、組み合わせて直列や並列に接続する方法。

直列接続の合成抵抗の求め方(基本的に足し算をする)

直列接続の場合は、抵抗が何個でも単純に足し算 をすれば良い。

抵抗 \(n\) 個の直列接続の合成抵抗の求め方

\(n\) 個の抵抗を 足し算 すれば、合成抵抗 になります。

合成抵抗 \(R_0=R_1+R_2+R_3+\dots+R_n\) [Ω]

抵抗2個の直列接続の合成抵抗の求め方

2個の抵抗を 足し算 すれば、合成抵抗になります。

合成抵抗 \(R_0=R_1+R_2\) [Ω]

抵抗3個の直列接続の合成抵抗の求め方

3個の抵抗でも、それぞれの抵抗を 足し算 すれば、合成抵抗になります。

★ 3個の抵抗の直列接続

合成抵抗 \(R_0=R_1+R_2+R_3\) [Ω]

並列接続の合成抵抗の求め方

抵抗2個の並列接続の合成抵抗の求め方

2個の抵抗の「逆数の和」が、合成抵抗の「逆数」になります。

合成抵抗の逆数 \(\cfrac{1}{R_0}=\cfrac{1}{R_1}+\cfrac{1}{R_2}\) [Ω]

合成抵抗は \(R_0=\) に直して求めます。

抵抗2個の並列接続は「和分の積」が使える

2個の抵抗の並列接続は、「和分の積」の公式を使うと合成抵抗が求められます。

合成抵抗 \(R_0=\cfrac{R_1R_2}{R_1+R_2}\) [Ω] 

関連記事:和分の積の使い方と並列接続された抵抗値が同じ場合の求め方

和分の積の公式は、3個の時は使ってはダメ!

3個の抵抗が並列になっている時、次のように使ってはいけない。

\(R_0=\cfrac{R_1R_2R_3}{R_1+R_2+R_3}\) という 使い方は間違い です。

抵抗 \(n\) 個の並列接続の合成抵抗の求め方

\(n\) 個の抵抗の並列接続の合成抵抗は、次のとおりです。

\(\cfrac{1}{R_0}=\cfrac{1}{R_1}+\cfrac{1}{R_2}+\dots+\cfrac{1}{R_n}\) [Ω]

合成抵抗の逆数=それぞれの抵抗の逆数の和 になります。

合成抵抗は、\(R_0=\) で求めます。

注意点

\(\cfrac{1}{R_0}\) は逆数なので

合成抵抗は、\(R_0=\) として求めます。

和分の積を複数回使い合成抵抗を求める方法

\(n\) 個の抵抗の並列接続の問題を解くには、和分の積の公式を 複数回使う方法 があります。

★ 3個の抵抗の例

\(R_1\) 、\(R_2\) 、\(R_3\) の抵抗が並列接続されている場合

まず \(R_1\) 、\(R_2\) を和分の積で計算する。

合成抵抗 \(R_{12}=\cfrac{R_1R_2}{R_1+R_2}\) [Ω]  

次に 合成抵抗 \(R_{12}\) と \(R_3\) を、和分の積で計算する。

合成抵抗 \(R_0=\cfrac{R_{12}R_3}{R_{12}+R_3}\) [Ω] 

和分の積を「2回」使って計算します。

「どの抵抗」と「どの抵抗」を、組み合わせて計算しても構いません。

直並列接続の計算方法

直並列接続の計算方法のポイントは

直列でも並列でも 

合成抵抗が求めやすい場所 から計算する。

説明の例

次の図を使って、説明します。
この回路で、最も合成ていこうが求めやすい場所は

\(R_3\) と \(R_4\) の直列接続です。

合成抵抗 \(R_{34}=R_3+R_4\) [Ω]

次に求めやすいのは、\(R_2\) と \(R_{34}\) の並列接続です。

合成抵抗 \(R_{234}=\cfrac{R_2R_{34}}{R_2+R_{34}}\) [Ω]

次に求めやすいのは、\(R_1\) と \(R_{234}\) の直列接続です。

合成抵抗 \(R_{1234}=R_1+R_{234}\) [Ω]

最後に、\(R_{1234}\) と \(R_5\) の並列接続です。

合成抵抗 \(R_0=\cfrac{R_{1234}R_5}{R_{1234}+R_5}\) [Ω]

合成抵抗 \(R_0\) を求めることができます。

直並列接続の合成抵抗を求めるコツ

直並列接続の合成抵抗は、合成抵抗が求めやすい場所 から順に計算することがコツです。

合成抵抗の計算例については、「合成抵抗の求め方と計算例」が参考になります。

合成抵抗の使い方

合成抵抗はどんな時に使うのか?

回路の抵抗を計算する問題に、使うことはもちろんです。

例えば、工作で「50オーム」の抵抗がほしい時、次のように抵抗を作ることができます。

  • 10Ω+40Ωで作る(直列接続)
  • 20Ω+30Ωで作る(直列接続)
  • 100Ωを2個で作る(並列接続)

直列と並列をうまく使えば、希望に近い抵抗値を作ることができます。

以上で「合成抵抗の求め方、どんな時に使うか」の説明を終わります。

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